ゴーン被告弁護団の弘中氏らが会見(全文3完)ゴーン氏にお金が流れた事実がない
会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告の弁護団の弘中惇一郎弁護士らが11日午後、都内の外国特派員協会で記者会見を行った。 【動画】ゴーン被告弁護団の弘中氏らが会見 「日産が企み、検察が協力した」と主張 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「ゴーン被告弁護団の弘中氏らが会見 「日産が企み、検察が協力した」と主張(2019年11月11日 )」に対応しております。 ◇ ◇
検察側の違法行為によって棄却された事例は?
記者7:今、先生が展開している戦術を裏付ける過去の事例、何か教えていただけますか。今まで、日本では検察側の違法行為によって棄却された事例はありますか。先生が今、考えている戦術を裏付けるような関連付けのあるものは何かありますか。 弘中:公訴棄却が正面から認められたケースというのはないんですけれども、ないというか最高裁までいって認められたケースはないんですけども、下級審ではあります。しかし公訴棄却が問題、公訴棄却するべきだろうという主張がされて、それが裁判の中で結構大きな問題になったというケースは幾つかあります。
ゴーン氏や関係者にお金が流れた事実はあるのか
記者8:ゴーンさんが、自分は無実だと主張していますけど、今、検察側が、SBAは、レバノンのある会社に数千万ドルの金を払って、その金がGFIという米国の投資会社に流れて、そのお金でヨットが買われたことを主張されていますね。ゴーンさんはそのことをどう説明されてますか。 弘中:先ほど申し上げた通り、SBAからゴーンさん、もしくはゴーンさんの関係するところ、ゴーンさんの家族にお金が流れたという事実自体が見当たりません。 司会:どうぞ。
なぜ棄却請求を出すのか
記者9:先ほど、真っ正面から棄却されることはないだろうが、裁判の手続きにおいてなんらかの影響があるとおっしゃったんですけど、どういう影響が考えられますか、が1つ。 弘中:うん? 何が棄却される。 記者9:棄却請求がそのまま通る可能性は少ないのですが、1回審理が始まったら、それはなんらかの有利な影響があるだろう、その棄却請求が真っ正面から通ることはないだろうならば、どうしてその請求を出されるのですか。 弘中:どう言ったらいいんですか。公訴棄却の請求がどうなるかっていうのはまだ分からないわけですが、公訴棄却の中でわれわれが言っていること、つまり、なんのためにこの事件が起こったかとか、あるいはどういう違法なことが行われたのかということをきちんと裁判官に理解してもらうことは非常に重要だし、それは無罪のことを考えてもらうときに非常に重要な話ですね。それと同時に、これまでの判例からして、ここまで違法な目的で逮捕・起訴が行われた場合には公訴棄却されるべきであるということについては、当然、主張するべきであると思っています。 記者9:2つ目に質問なんですけど、今、検察がやることは交渉が並行している中で、裁判の前に証拠の開示が見込めない場合、果たして公平な裁判を期待できますか。裁判が最後まで証拠を開示しなかった場合、公平さを期待できますか。 弘中:証拠の開示については、検察が拒否しても裁判所が裁定決定すれば出さなくてはいけないという決まりになっていますし、裁判所は十分、公平にそれをやっていただけるというふうにわれわれ期待しています。