エルメスの2024年秋冬新作は掘り出しもの多し──GQエディターのベストバイ
「エルメス」の2024年秋冬の展示会が開催された。GQエディターが気になった新作を紹介する。 【写真を見る】それぞれのプライスとディテールをチェック!
秋冬、注目のアイテムとは?
エルメスの2024年春夏展示会が都内某所で開催された。今年1月にパリで行われたショーでは、スモーキーなトーンとグレンチェックやヘリンボーンといったクラシカルな柄が印象に残った。ではバッグや小物は? GQエディターが気になったアイテムをピックアップした。 ■時計トレンドのど真ん中をいくNEWフェイス 《エルメス カット》は、「ウォッチズ & ワンダーズ・ジュネーブ 2024」の会場でタッチ&フィールしていた新作コレクション。36mm径の小ぶりなケース、シンプルに徹したノンデイトなど、時計トレンドのど真ん中をいくNEWフェイスだ。時計業界における「クワイエット・ラグジュアリー」とは? という問いに対する模範解答のようなモデルであり、文字通り「静かな」「控えめな」ラグジュアリー・ウォッチである。全8色のラバーストラップも用意されており、シチュエーションや気分に合わせて付け替えが可能。SS製、18KRGとSSのコンビが用意され、ベゼルにダイヤモンドをあしらったモデルもラインナップする。(神谷 晃、ライフスタイル・エディター) ■直線と曲線の美しきハーモニー 建築でもアートでも、直線と曲線の組み合わせの妙が美しさの要になる。垂直にそびえ立つ高層ビルの中に配置された彫刻や、四角いフレームに収められた絵画など、心地よい”直”と”曲”のバランスが美を創造する。で、こちらの新作トート。一見フラットで直線的に見えるが、実は底部分にしっかりマチがとられ楕円を描く。馬具製作のノウハウを活かしたハンドルの曲線や、アシンメトリーに配されたショルダーストラップなど、直線と曲線のバランスが見事。緻密なホワイトステッチやオールレザーのライナーなど、エルメスらしいクワイエットな美的センスに心くすぐられる逸品だ。(遠藤加奈、スタイル&フィーチャーズ・エディター) ■堂々と斜めがけしたい万能バッグ 自転車のフレーム、トップチューブにかけて使うこともできるという新作バッグ《エキピエ》だが、斜めがけのバッグとしてリコメンドしたい。形状は二つ折り。正面左にはスマートフォン、右にはパスケースなどの小物類が収納できるポケットを備えているので、使い勝手は◎。きめ細やかな質感としっかりとした素材感が特徴のレザーは、まさにエルメス・クオリティ。カジュアル感が強すぎて子供っぽく見えてしまう斜めがけバッグはちょっと避けたい50歳だけに、この高級感であれば無問題! ジャケパンスタイルでもこなせそうだ。(神谷 晃、ライフスタイル・エディター) ■腕元に品格を チャンキーなシルバーブレスレットが流行っていたからか、細身のレザーブレスレットが新鮮だ。エルメスのアイコニックなドゥブルトゥール・ブレスレットは《ケリー》のイメージが強くフェミニンな印象があるが、この《トレンチ》はシルバーのHがポイントであしらわれ、ほどよく中和されている。エルメス特有のレザーとステッチも、シンプルかつ上品だ。(後藤昌平、コントリビューティング・ジュニア・ファッション・エディター) ■今年は(も)ブーツ コートやダウン、ジャケットなど秋冬はボリュームのある服が増える。チャンキーソールのスニーカーでもバランスはとれるが、ブーツのほうがしっくりくる。エルメスの2024年秋冬のランウェイでも登場したぶ厚いラグソールを備えた《ジェイミー》は、ツイストが効いたミドルシャフトのデザインが魅力だ。ストラップをシャフトとヒールに配置し、ジッパーはセンターバックと後ろ姿がとにかく格好いい。バックルふたつを見せるブーツインはもちろん、バックルが1つだけチラ見えするワイドパンツにも合う。そしてプライスにも驚く。エルメスのバッグは高嶺の花だが、このブーツは買えそうな気がしないでもない。(岩田桂視、シニア・ライフスタイル・エディター/デジタルエディター) ■エルメスジャポン https://www.hermes.com/jp/ja/
まとめ・GQ JAPAN編集部