佐々木俊輔が巨人で23安打ぶり「冷静」長打でチャンスメイク…6回にも幻打で計”3出塁”の活躍
◆JERA セ・リーグ 広島0―0巨人=5回降雨コールド=(21日・マツダスタジアム) ぬかるむ打席で右足をしっかり踏み込んだ。巨人・佐々木俊輔外野手(24)の鋭いライナーが小雨を切り裂き、左翼手の頭上を越える。2回1死、初球の外角134キロフォークを「力むとバットも滑る。冷静にいけた」とコンパクトに逆方向へはじき返し、悠々と二塁ベースへ到達した。チームにとって4試合ぶりの長打。17日の阪神戦(甲子園)の7回に門脇が二塁打を放ってから全22安打が単打だった巨人にとって、待望の一打だった。 「慎フォーム」がピタリとはまった。打率2割前後だった4月上旬、阿部監督から「(フォームに)ちょっとゆとりを持ってみたら」と助言を受け、両足をそろえたスクエアスタンスから右足を約1・5足分開いたオープンスタンスに変更。力感をなくした新打法を実戦導入した12日の広島戦(東京D)から5戦連続安打と状態を上げてきた。 6連勝中だった17日の阪神戦は森下の飛球に足を滑らせて転倒。中堅を守っていた自らの頭上を越されて2点二塁打とされた。同戦からチームは2分け3敗と勝ち切れていないだけに、「甲子園で自分のミスから始まっているので、どうにかつなげたいなと思って打席に入っている」と燃えている。 6回の中前打は降雨コールドで幻となるも、4回の四球を合わせた“3出塁”でチャンスメイクした。7戦連続2得点以下と波に乗りきれない打線で存在感を放つルーキーが、チームに勢いをもたらす。(内田 拓希)
報知新聞社