復興願う日本酒「健勝祈」完成 福島県須賀川市「すかがわの魅力を発信する会」
福島県須賀川市の「すかがわの魅力を発信する会」は東日本大震災からの復興を祈願する純米吟醸原酒「健勝祈(けんしょうき)」をつくり、10日発表した。 発信する会は、震災後、首都圏の復興推進プロジェクトメンバーと連携を深め、交流を続けてきた。昨年からは日本酒づくりを目指して、首都圏のツアー参加者と市内の田んぼで県酒造好適米「福乃香」を栽培してきた。 「健勝祈」は、農薬と化学肥料の使用量を従来の栽培より半分以上減らした「福乃香」を素材に、郡山市の笹の川酒造が仕込んだ。口に含むとフルーツのような香りが広がる、豊かなまろやかな味わいに仕上がった。ラベルには須賀川絵のぼりの大野修司さんが鍾馗を描いた。 発表会は須賀川市のグランシア須賀川で開かれた。佐藤健一会長があいさつしたあと、地域システム創造研究所の大越貴之社長がこれまでの経過を説明した。引き続き、首都圏からのツアー客らと一緒に食事をしながら新酒を味わった。大寺正晃市長、菊地大介須賀川商工会議所会頭、山口哲蔵笹の川酒造社長らも出席した。
健勝祈は720ミリリットルが1815円(税込み)、1800ミリリットルが3630円(同)。720ミリリットル換算で千本の限定販売となり、市内の内藤酒店で取り扱っている。問い合わせは笹の川酒造へ。 (県南版)