4代目は「ドクターホワイト」イエロー後継 500系も近く引退か 新幹線開業60年
山陽新幹線で航空機とのライバル競争に勝つことなどを目的にJR西が独自開発し、ロングノーズと呼ばれる先頭部の流線形が「近未来」的な500系も数年以内の引退がささやかれる。
平成9年にデビューし、最高時速はフランスの新幹線TGVに肩を並べる300キロ。「500系のぞみ」の愛称で東京-博多間を駆け抜けたものの、製造コストが高い上に座席定員が700系といったほかの車両と比べて少なく、運用面での難が目立った。
このため、22年にのぞみの運用を外れて「こだま」専用に。16両から8両に短くした上で山陽新幹線で走り続けた。
JR西によると、6編成のうち4編成が令和8年度末までに削減されることが決定。残る2編成の引退時期について公式発表はないが、引退ムードは高まりつつある。
ドクターイエローの撮影に新大阪駅を訪れた鉄道ファンの一人は「500系の完全引退も秒読み段階に入った。今のうちに撮っておかないと」と話していた。(岡嶋大城)