80歳男性から約8600万円をだまし取った疑いで70歳の男を逮捕 インターネットバンキングで9回にわたり振り込ませる 男は「お金をだまし取ったことは知らなかった」と容疑を否認 兵庫・西宮市
約8600万円をだましとられた80歳の男性。詐欺の疑いで逮捕されたのは、70歳の男でした。男は「お金をだましとったことは知らなかった」と容疑を否認しているということです。 詐欺の疑いで逮捕されたのは、千葉県松戸市の無職・恩田昌佳容疑者70歳です。警察によりますと、恩田容疑者は去年10月、何者かと共謀し、西宮市に住む80歳の男性に電話をかけ、インターネットバンキングを利用して9回にわけ約8600万円を振り込ませだましとった疑いがもたれています。
▼インターネットバンキングで計9回 約8600万円を振り込ませる
その手口はこうです。70歳の被害男性に去年10月「クレジットカードが未払いになっている」という電話があり、「山口県警のヤマモトに電話しろ」と指示を受けます。その後、ヤマモトに電話をかけると「逮捕されたフジイという人物が、あなたに1400万円を渡したと言っている」「身の潔白を晴らすためには口座に入っている全額を調べる必要がある」と言われ、連絡を待つように指示されます。その後、男性の元に「これから口座の確認にしに行く」とヤマモトから電話があり、捜査員として自宅にやってきたのが恩田容疑者でした。 恩田容疑者は70歳の被害男性がパソコンで銀行口座を確認する様子を、指示役にリアルタイムで撮影して送っていたとみられます。翌日、再びヤマモトから電話があり、インターネットバンクで送金を求められた80歳の男性は10日間で1000万円で7回、840万円で1回、710万円で1回、計9回に分け、約8600万円を振り込みました。警察によりますと、男性は約1か月後、保険会社の担当者と会話するまで、被害に気づかなかったといいます。 警察の調べに対し、恩田容疑者は「ネットバンキングで口座を確認する男性を撮影したことには間違いないが、お金をだましとったことは知らなかった」と容疑を否認しているということです。恩田容疑者はこれまでに2つの詐欺事件で逮捕されていて、警察は捜査を進めています。