LGエレクトロニクス、昨年過去最大の売り上げ…収益は不振
LGエレクトロニクスが昨年過去最大の売上額を更新した。これまで最大の売り上げ記録は2022年の82兆5215億ウォンだったが、2年でこれを塗り替えた。だが物流費急騰などの影響で昨年10-12月期の営業利益は市場見通しを60%下回った。 LGエレクトロニクスは8日、連結基準で昨年の売り上げ87兆7442億ウォン、営業利益3兆4304億ウォンとする速報値を公示した。売上額は前年比6.7%増加した。この4年間のLGエレクトロニクスの売上額の年平均成長率は10%以上だ。LGエレクトロニクスは「昨年家電サブスクやD2C(消費者直接販売)のような事業方式の変化が主力事業の限界を突破する原動力として確実に定着した」と説明した。 主力事業であり収益源の役割をする生活家電は2年連続で売り上げ30兆ウォンの突破が有力だ。テレビ事業は需要回復の遅れにも欧州などプレミアム市場の需要が回復傾向を見せている。電装事業は電気自動車の需要沈滞の影響をやや受けているが2年連続で年間売上額10兆ウォンを超えたと予想される。 営業利益は期待を下回った。海上運賃急騰を含んだコスト増加と需要低迷などの余波で昨年10-12月期の営業利益は1461億ウォンで前年同期比53.3%減った。7日基準で3970億ウォンだったFnガイドの営業利益コンセンサス(証券会社見通し平均)よりも60%低い。LGエレクトロニクスは「下半期に入り予想できない世界的海上運賃急騰や事業環境の不確実性を考慮した在庫健全化次元の単発費用などが発生し収益性に多少影響を与えた」と説明した。 速報値のため事業部ごとの業績は公開されていないが、連結子会社であるLGイノテックを除いた単体基準では収益性悪化で赤字を出した可能性も提起される。7日基準でLGイノテックの10-12月期営業利益コンセンサスは3230億ウォンだ。連結基準営業利益1461億ウォンからLGイノテックの寄与分を除くとLGエレクトロニクスが1000億~2000億ウォン台の赤字を出したと計算できる。 一方、LGエレクトロニクス北米イノベーションセンター(NOVA)のイ・ソクウ副社長は7日に米ラスベガスで開かれたCES2025で記者らと会い、「LGエレクトロニクスの次世代ユニコーン事業はNOVAから出るだろう」と明らかにした。「昨年LGNOVAから独立したプライムフォーカスヘルスに続く世界的スタートアップが出撃を準備している」としながらだ。LGNOVAは米シリコンバレーに拠点を置いた組織で、新事業モデルを発掘し革新スタートアップと協力するため2020年末に設立された。