安土城「令和の大調査」 天主近くの建物敷地規模が判明
びわ湖放送
18日、織田信長が築いた安土城の発掘調査を進めている県は、天主台と本丸との間に位置する本丸取付台と呼ばれる場所で、新たに見つかった石などから建物の敷地の規模が判明したと発表しました。天守台に近い建物だけに性格を知るうえで大きな手掛かりになりそうです 安土城跡では昨年度から、「令和の大調査」として20年の歳月をかけて、大規模な調査整備事業が進められていて、18日、今年度の調査成果が発表されました。 それによりますと、天主台の東側すぐそばにあり本丸との間に位置する本丸取付台と呼ばれる場所で、建物あった敷地の南端とみられる石列が確認されました。これは土塀の基礎の可能性があるということです。 崩れた石に埋もれている部分もありますが、これまでの発掘調査の成果と合わせて考えると、建物があった区画のおおよその規模が 東西約9.5メートル、南北約17.5メートルと分かりました。 また、発掘された建物の礎石の一部は、大きさが長い所で1.2メートル、短い所でも1メートルあり、これは天主台の礎石と同程度のサイズということです。 県文化財保護課 安土城・城郭調査係 松田篤技師: 「大型の礎石であったり、建物の向きに対して90度だったり、45度向きを変えるというような礎石が発掘調査で確認できたので、建物の間取りや性格を考える上で大きな手掛かりになるのではないかと期待している」 また、今回の成果について静岡大学の小和田哲男名誉教授は、「それなりの重要な建物だったと推定される。建物の南側から土塀の基礎と思われる石列も見つかっているので、天主直下ということもあり、重要人物の建物と推定される」とコメントしています。 なお、一般向けの発掘現場公開は、今月22日に予定されています。
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