「100円商店街」相乗効果が拡大。千林・天神橋筋・駒川3商店街による共同事業展開も検討/大阪
大阪の「100円商店街」が開催5年目を迎え、さまざまな相乗効果が拡大しています。商店街同士が連携して共同事業に取り組む「オール大阪商店街」の動きが出てきました。 「100円商店街」は各商店がとっておきの100円商品を用意し、商店街をひとつの100円ショップに見立てる商店街活性化事業。2004年、山形県新庄市で始まり、全国へ広がりました。大阪では大阪商工会議所が「商店街・賑わいプロジェクト」の一環として、「100円商店街」の普及支援に取り組んできました。
20地域50商店街で延べ138回開催
第1回は2010年4月、大阪市旭区の千林商店街で開催。以来、2014年5月末現在、20地域50商店街で延べ138回開催され、商都大阪らしい商店街イベントとして定着しています。「100円商店街」の旗振り役を演じてきた大阪商工会議所流通・サービス産業部長の堤成光(しげあき)さんが4年間の活動を振り返ります。 「『100円商店街』で人気が高いのは食料品で、食料品店の売り上げ増大に直結しています。一方、売り上げに結びつきにくい婦人服販売店でも、100円商品のエコバッグを通じて顧客を店内に誘導でき、新たな顧客開拓のチャンスが広がったとの声をお聞きしています。商店主の皆さんに、自店の繁栄だけではなく、商店街やまちの活性化をめざすことが重要という認識が醸成されてきました」
他の商店街が出店する「100円応援商店街」も
「100円商店街」活動を通じて親交を深めた商店街同士が、連携する動きも活発になってきました。たとえば、「100円応援商店街」です。「今年4月千林商店街で開催された『100円商店街』で、大阪市中央区の黒門市場などが仮店舗を構えて応援出店する『100円応援商店街』が実現しました」 千林、天神橋筋、駒川の3つの商店街による共同事業の展開も検討されています。3商店街は地下鉄谷町線で結ばれ、大阪を代表する有力商店街だけに、どんなコラボ企画が登場するのか。関心を呼びそうです。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)