倉悠貴、『あのクズ』相澤役は「普段の芝居とは違った面白さ」 玉森裕太との共演の裏側も
奈緒主演のTBS火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』に出演中の倉悠貴のインタビューコメントが公開された。 【写真】倉悠貴の名を世に知らしめた『おちょやん』ヨシヲ役 本作は、恋もボクシングも本気で向き合う姿をオリジナル脚本で描くガチンコボクシングラブコメディ。結婚式当日に彼氏に逃げられてしまった主人公・佐藤ほこ美(奈緒)が、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男・葛谷海里(玉森裕太)に出会い、彼との出会いをきっかけに「もうクズな男に泣かされるのは嫌だ!」と自分を変えるためボクシングを始める。 倉が演じるのは、葛谷海里(玉森裕太)と同じ部屋に住むルームメイト・相澤悟。海里にとても懐いているが、実は海里には言えない秘密を抱えていていた。 そんな裏がある相澤を演じることについて、倉は「相澤という役を演じながら、さらにもう1人を演じている感じがあって、普段の芝居とは違った面白さがあります。それに、裏の顔を出す塩梅が難しいですね。あまりやりすぎてしまうと視聴者の方に悟られてしまう。ストーリーのノイズにならない程度に演じ分けることについては監督たちとも話し合いました」と難解な役作りについて明かした。 ボクシングがテーマである本作にちなんで、「“折れない心”“諦めないマインド”を持ち続けるための秘訣とは?」という質問に対しては、「“誰々に負けないように”という大きな目標があって、『そうなってやるんだ』『やってやるんだ』と思っていた時期がありました。ですが、最近はもちろんそういう思いも持っていますが、自分のペースというものがあって、そのペースで着々と、粛々と1歩1歩階段を上がっていくほうがいいかなと思い始めたんです。それが今僕が物事を続けられているモチベーションになっています」とコメント。 第9話については、「相澤回になっていると思います」語り、「相澤の過去が明らかになりますし、これまでの話の中で視聴者の方が持っていた違和感という点が線になる瞬間でもあるのかなと。きっとダークな回に思われるかもしれないですが、すごく人間愛にあふれている回だと思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです」とメッセージを送った。 ■倉悠貴(相澤悟役)コメント ●相澤悟を演じて 秘密を抱えている役なので表裏の顔があるんです。相澤という役を演じながら、さらにもう1人を演じている感じがあって、普段の芝居とは違った面白さがあります。それに、裏の顔を出す塩梅が難しいですね。あまりやりすぎてしまうと視聴者の方に悟られてしまう。ストーリーのノイズにならない程度に演じ分けることについては監督たちとも話し合いました。 ●話し合ってどんなシーンが生まれたか 目線一つの動きで様々な意味が考えられる役ですし、セリフも怪しく聞こえる言い方と、そうではない言い方があるので、毎話、毎シーン、監督と話し合って調整していました。中にはあえて目や顔を見せないようにしたシーンもありました。 ●反響について リアルタイムで「#あのクズを殴ってやりたいんだ」とSNSで検索してみたんです。そうしたら、「相澤が本当のクズだ」みたいなことが書かれていて……。秘密が明かされる前なので仕方ないですが、一番いい人だと思って演じているので傷つきましたね(笑)。 ●奈緒の印象 放送を見て、こんなにコメディの要素もあるんだと驚きました(笑)。しかもそのコメディ具合を奈緒さんがすごく魅力的に演じられていて。今作ではあまり共演シーンがなかったのですが、2度目の共演なので、待機部屋などで喋ることがあったときに変わらず素敵な人だなと思いました。 ●奈緒と話したこと 僕がGP帯のドラマにレギュラー出演することが初めてなので、あまりノウハウがなくて…。映画や配信ドラマに比べると現場のスピードが速いので、「どういうふうにやっているんですか?」と相談しました。現場での奈緒さんの姿を見ていると、一切妥協していないというか、平均点がものすごく高い感じがしますし、とても勉強になりました。 ●共演シーンの多い玉森裕太の印象 すごくスタイリッシュでクールなイメージだったのですが、気さくで少しユニークなところも持ち合わせている優しい方でした。撮影現場では、僕が思い描いていたものとは違うイメージを提示してくださいますし、「これってどう思う?」「これってこうしたほうがいいんじゃないかな?」と積極的にシーンについて相談してくださるので、僕も玉森さんに相談に行きやすかったです。 ●ほこ美の同僚・新田撫を演じる玉井詩織の印象 毒々しさがある役ですが、普段の玉井さんはすごく優しい方。撫がパフェの上に乗っているクッキーを粉々に砕いたり、肉にフォークをぶっ刺すシーンがありましたが、ご本人の優しさがにじみ出ていました。芝居プランもしっかり持っている方だったので、いい相乗効果になっていたかなと思います。 ●これまでの放送で印象に残っているシーン 海里とのシーンです。相澤はすごく気さくに振る舞っているつもりですが、第9話を見た後に改めてこれまでの放送を見返していただきたいです。そして、第6話ぐらいからちょっとギアを入れ始めているのですが、現場では“ブラック相澤”と言われているみたいです(笑)。相澤がほこ美さんにちょっかいを出しに行く第7話のシーンで表情を変えるところもぜひ見ていただけると。 ●ボクシングに対しての印象 ボクシングのことは正直、殴って殴られて痛いものだろうと、なかなか僕には理解できないことだと思いましたが、この作品を通して180度変わりました。大東駿介さん演じる平山大地が第3話で言っていた「ボクシングは相手を敬うスポーツなんだ。同じだけ苦労をしてきた相手を尊敬する。だから全力でぶつかって殴るに値するんだ」というセリフが印象的です。それはボクシングだけに留まらず、人間対人間でもそうですし、たぶん様々なところで通じることだと思うのですごくいい言葉だなと感じました。 ●人生の転機になったと感じる出来事 この業界に入ったことが人生の転機でした。大阪出身だったので上京するということ、親元を離れたことも、この仕事を始めたことがきっかけ。当初は本当に不安でしたし、どれだけ気合いを入れても、結果がついてくるかどうかも分からないですし。今でもそういう不安感や焦燥感はあって。裸一貫になって生きていくみたいな人生の転機だったかなと思います。 ●「折れない心」「諦めないマインド」を持ち続ける秘訣 “誰々に負けないように”という大きな目標があって、「そうなってやるんだ」「やってやるんだ」と思っていた時期がありました。ですが、最近はもちろんそういう思いも持っていますが、自分のペースというものがあって、そのペースで着々と、粛々と1歩1歩階段を上がっていくほうがいいかなと思い始めたんです。それが今僕が物事を続けられているモチベーションになっています。 ●第9話のみどころ 相澤回になっていると思います。相澤の過去が明らかになりますし、これまでの話の中で視聴者の方が持っていた違和感という点が線になる瞬間でもあるのかなと。きっとダークな回に思われるかもしれないですが、すごく人間愛にあふれている回だと思うので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
リアルサウンド編集部