元日本王者・木村章司さんの娘・木村優奈、プロデビュー戦でダウン奪い勝利【ボクシング】
◇20日 ボクシング 女子スーパーフライ級4回戦(東京・後楽園ホール) 元日本スーパーバンタム級王者で花形ジム・木村章司トレーナー(47)の長女、木村優奈(19)=花形=が、谷原羽奈(24)=ARITOMI=に4回判定3―0で勝ち、プロデビューを飾った。初回に強烈な右ストレートでダウンを奪取。2、3回は谷原の高い技術とスピードに苦しんだが、パワーで押し返し、ジャッジ3者とも1ポイント差で競り勝った。 「右を一発で効かせることができたので、そればかり出しちゃいました。反省です。でも、ほんとにほんとに楽しかったです」と木村は満面の笑みだ。試合前に父から「デビュー戦なんだから楽しみなさい」と声をかけられた通り、インターバルで父の言葉に笑顔を返すなど、生涯初のボクシングリングを楽しんでいた。
神奈川・光明学園相模原高までソフトボールをプレーし、外野手として全国大会にも出場。高2の秋からボクシングに転向した。「ソフトボールをやめたけどスポーツは好きだったので、何をやろうかと思って。子供のころからジムに顔を出したりしていたボクシングが一番身近だったんです」と振り返った。 父は現役時代に2度の世界戦を経験している。父と息子でともにボクサーという例は多いが、父と娘はきわめてまれ。デビューしたばかりの娘は「あこがれは井上尚弥選手(世界4団体統一スーパーバンタム級王者、大橋)。やるからには上を目指したい。お父さんは越したいです」と宣言していた。
中日スポーツ