登山「意味が分かると怖い写真」見極め困難「初夏の山」のコンディション「頻発トラブル」実体験レポ
■想定外の「雪・滑り止め」の携帯を忘れずに
首都圏に近い低山であっても冬には雪が積もることがある。ガイドブックに掲載されている残雪期が終わっていても油断は禁物だ。 4月だからさすがに雪は残っていないだろうと考えた筆者は、滑り止めを携帯せずに山梨県の「竜ヶ岳(りゅうがたけ・標高1,485m)に出かけた。しかし、実際には朝晩の冷え込みで凍結箇所があったり、北側の斜面には雪が残っていたため、登山口からいくらも進んでいない場所だったが撤退を決断したことがある。 春の山は残雪の状況の見極めが難しい。準備を入念にしてから出かけたい。装備に軽アイゼンやチェーンスパイクなどの滑り止めを忘れないようにしてほしい。
■「林道の開通がまだ!?」 出かける前にかならず交通状況のチェックを!
気をつけるべきは山での移動中だけではない。標高の高い山では冬季通行止めになる林道が多い。開通時期は林道によって異なり、事前に確認をしておかないと予定していた登山口まで辿り着けないことになる。 北アルプスの「燕岳(つばくろだけ・標高2,763m)」の登山口へ続く林道が4月下旬開通であることを知っていた筆者は、北アルプスよりも南部に位置する山々の林道はすでに開通しているだろうと予測し「金峰山(きんぷさん・2,599m)」へ出かけた。ところが大弛峠(おおだるみとうげ)へと続く林道の開通が6月だったため、登山口にすら辿り着けなかったことがある。林道の車止めから出発すると、行動時間が片道2時間増えるため、スタート前に撤退することになってしまった。
■しっかりと事前準備・対策をして春&初夏の登山を楽しもう
続々と登山シーズンが始まり、ワクワクする季節ではあるが、朝晩の寒暖差や残雪状況、想定外の暑さや寒さなど、気をつけることは多い。ポカポカ陽気の山は過ごしやすく歩きやすいように感じるが、天候の変化が大きく、山頂と麓では気温差が激しい季節でもある。登山口までの交通状況を事前に確認し、装備を整えて快適な春登山を楽しんでほしい。 山歩 ヨウスケ(さんぽ ようすけ) アウトドアフリーライター/ブロガー。キャンプを中心に登山や渓流釣り(てんから)を楽しんでいます。 「荷物はできるだけ身軽に」バックパックひとつにまとめて一人で行動しています。
山歩 ヨウスケ