自社ブランド豚「日向おさつポーク」の加工品がネット通販で人気上昇
FYCは、自社ブランド豚の「日向おさつポーク」や加工品をECサイトで販売展開している。 自家需要での利用が多く、ウインナーやハンバーグが人気。送料が無料になる購入金額にするために複数の商品を購入するユーザーも多いという。「しゃぶしゃぶセット」などギフト商品や精肉も取り扱う。 「日向おさつポーク」は、同社のグループ企業が生産するブランド豚。飼料の一部は、焼酎やかりんとうの製造で出る材料を使ったサツマイモ飼料を使用している。グルタミン酸やイノシン酸などのうま味成分が多く含まれており、柔らかい食感が特徴となる。 ECサイト立ち上げのきっかけは、得意先企業に配布していた商品カタログを見た人が周囲にも購入を勧めたいという要望があったからだ。 ウインナーやハンバーグなど「日向おさつポーク」の加工品は、冷凍肉を使用せず、精肉から2日以内の新鮮な肉で製造している。添加物を極力使わず、素材の味を大切にしている。 2024年7月には「おさつポーク無塩せきウインナー」が、第77回ジャパン・フード・セレクション食品・飲料部門で最高評価のグランプリを受賞した。同社が運営する実店舗「グローウェルカフェ」の顧客からの推薦がきっかけとなった。発色剤を使用しない無塩せき製法でも、うま味が強い点が評価された。 需要拡大を目指して、8月には常温で1年7カ月の長期保存ができる「おさつポークハンバーグソース付き」「おさつポーク豚の角煮うずらの卵入り」を発売した。遠方に住む家族への仕送りや、長期の海外滞在時の持ち出しなどを提案する。 商品を通じて「生産者と消費者の距離を縮める」ことを目指す。認知度を高めて、ファン作りに力を入れていくため、インフルエンサーを使った販促活動や、アンバサダーを起用した施策を進めている。SNSではアレンジレシピを掲載するなどして、サイト流入の強化を図っている。
「日本ネット経済新聞」記者 岩川彩夏