歴史に残る一戦を見事に制したのは、世界に誇る日本のフラットランド界の神童である片桐悠【FLAT ARK 2023 in 阪神甲子園球場】
準優勝は2023年度のUCI世界チャンピオンの荘司ゆう。ソロランではフロントトリックのルーティンの中に「エルクグライド」から「ハーフパッカー」でのスピンや、「トランスファー」をメイクしていくもラストルーティンでは「ブーメラン」に失敗しまとめきれず7.5ptとした。 ベストコンボでは1本目から、クロスフットの切り返しから「ハーフパッカー」、そして正方向に戻してツーフットで加速させて、「フロントスピン」中に「トランスファー」という彼が今年のFISE Montpellierで優勝を獲得した時のトリックを交えたルーティンで8.4ptをマーク。 2本目でミスをするも、3本目ではリアタイヤ軸の「バックスピン」に続く切り返しから、「ブーメラン」でダイレクトにフロントトリックへスイッチし、「フロントスピン」をしながらバイクを跨ぎその体勢からリアタイヤに「トランスファー」しフィニッシュするコンボで8.7ptとし得点を伸ばす。 その後4本目と5本目とミスが続く中で迎えた、ラスト1本では会場に声援を煽り盛り上げた上でトライ。リアタイヤ軸のスピンから「トランスファー」でフロントトリックのスピンへ移り最後はダブルタップの「ブーメラン」をメイクして8.7ptを獲得。何とか評価対象となる3本を8点中盤から後半でまとめるも合計得点を25.8ptとし、片桐には届かず準優勝となった。 3位は今回シードライダーとして出場した今大会最年長の45歳で通称「キング」と呼ばれる森崎弘也。リアトリックとフロントトリックをどちらも扱えるオールラウンダーな彼は、ソロランではフロントタイヤを軸にして高速スピンを交えたりポジションを変えながらトリックを詰め込む高難度ルーティンでランを展開。残り20秒あまりでもう1つルーティンを加えにいくもここは決めきれずタイムオーバーとなったが8.2ptでベストコンボへ繋いだ。 ベストコンボではなかなか決められず1本目から4本目までミスし追い詰められる状態。そんな中迎えた5本目では、リアトリックとフロントトリックのスピンを「トランスファー」を使いながら上手くスイッチさせていき加速。最後はバイクを背面に捉えながらワンフットの難しい姿勢で「バックスピン」というコンボをメイクして今までの嫌な流れを断ち切ると8.8ptをマーク。 この勢いそのままに最後の6本目では、フロントトリックとリアトリックのスピンで「トランスファー」しながらスイッチしてオールラウンドさを見せつけるライディング。リアトリックでのサドルとフロントペグに足をかけた難しいスピンを加えながら最後は「ディケイド」で収めるコンボを見せた。そしてこのコンボが8.6ptの評価を受けて3本の合計点を25.6ptとして3位入賞を決めた。
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