アベノミクスは大阪再生に向けた「阿倍野MIX」を意味? 顧客争奪相互作用が大阪独自の経済成長カギに
「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんな」大阪弁の象徴ともいえるこの会話が死語になって数十年。アベノミクス効果によって復活する日はくるんでっか? 長年の景気の低迷は中小や零細企業の多い大阪には相当なダメージをもたらし、いつか訪れるであろう好機を期待して必死で耐え忍んで来ました。そして、アベノミクスの効果が今、少しずつ大阪にも希望の光を射し始めました。 ゴールデンウィークも終わり、商業施設は売り上げアップに躍起になっていますが、消費税の影響もあり、苦戦を強いられているようです。大阪は、「梅田」「難波」そして「天王寺」とかつてない百貨店戦争が勃発し、それに伴い近隣の商業施設にも大きな影響を与えています。 そもそも大阪は、キタとミナミの二大看板で、キタは社用族、ミナミは若者というように顧客層の違いがハッキリしていた時代がありました。しかし、双方とも老若男女問わず、存続をかけた顧客の獲得競争に並々ならぬ覚悟で取り組んでいるのが現状です。
アベノはキタやミナミにも負けない商業タウンに
キタには阪急、阪神、大丸、三越伊勢丹、そして年間1000億円を売り上げるヨドバシカメラ、そして、昨年オープンしたグランフロント大阪など梅田周辺を取り巻く有名大型店が軒を並べています。ミナミは高島屋を中心に心斎橋や道頓堀といった大阪一の繁華街をバックに観光地としての役割も果たしています。 そこに地上300メートルで日本一の超高層ビル、あべのハルカスを引き連れてアベノが殴り込んできたのです。そもそも「梅田がキタ」「難波がミナミ」そして「天王寺がアベノ」と呼ばれ、キタやミナミに比べて、なにわ情緒が残る下町で、お寺が多く、動物園があり、大阪の象徴である通天閣がすぐそばにある、人情がいっぱいのコテコテ感を醸し出す街、アベノにはそんなイメージがありました。そのアベノが都市開発によってキタやミナミにも負けない商業タウンとして生まれ変わりました。これで大阪の人の流れが大きく変わっていくことは間違いありません。人の流れが変わるとお金の流れも変わり、景気拡大に大きな影響を与えます。