初回２死一塁、左翼線二塁打を放つ岡本和真（カメラ・宮崎　亮太）

◆ＪＥＲＡ　セ・リーグ　巨人３―０ＤｅＮＡ（７日・東京ドーム） 　同一カード３連敗だけは絶対にしたくない。岡本和、坂本の意地を見た気がする。初回、岡本和はファウルで４球粘ったあと、９球目を左翼線に二塁打してチャンスを広げ、続く坂本の２点タイムリーで先制した。 　連敗してしまった２試合。最後の打者がこの２人だった。初戦は１点差の９回、１死一、二塁で坂本が三ゴロ併殺打。２戦目は２点差と迫り、なお２死一、三塁。一発が出ればサヨナラという好機に４番がストレートに詰まり捕邪飛に倒れた。打者にとって最後のバッターになるのは、いつでも屈辱的なことだが、ともにファンの期待を一身に背負ったチャンスでの凡退。いつにも増して悔しそうな表情が印象に残っていた。 　ペナントレースはまだ始まったばかりだが、周囲の予想に反して混戦の模様を呈している。だからこそ、同一カードでの３連敗は避けなければいけない。攻撃の観点からはＤｅＮＡにミスがあり、勝たせてもらった感もあるが、４、５番の主軸が、３連戦の中で借りを返したことに大きな意味がある。そして、この２人がいる間は、チームは大丈夫だと実感させてくれる勝利だった。（スポーツ報知評論家・高木豊）