全希望者、4月中に仮設入居を 珠洲市長、2500戸想定
能登半島地震で甚大な被害が出た石川県珠洲市の泉谷満寿裕市長が13日、共同通信の単独インタビューに応じ、希望者全員が4月中に応急仮設住宅に入居できるように整備を進める考えを示した。市が想定する約2500戸のうち、既に約1700戸分の建設用地を確保したという。現時点の計画では3月下旬までに珠洲市内で完成するのは456戸のみで、事業主体の県に対し、前倒しで対応するよう要望する意向だ。 石川県は、3月末までに仮設住宅や公営住宅など計約2万戸を被災者に提供する計画だが、1~3月の仮設住宅の着工総数は県内全体でも3千戸で、うち入居可能なのは1300戸にとどまる。 珠洲市内では9日に40世帯の入居が始まったが、13日時点で市内の1次避難所44カ所に計1305人が避難し、市外の1.5次避難所や2次避難所にいる人も多い。被災者には「地元に残りたい」との要望が根強く、泉谷市長は「前を向いて生活できるよう、被災者のニーズを踏まえ、集落ごとにまとめて入居してもらうなどきめ細かに対応したい」と述べた。