【広島】絶対的守護神が日本人最速タイの178試合目で100セーブ達成「100回勝ったのは、うれしい」
◆JERAセ・リーグ DeNA2-4広島(26日・横浜) 広島・栗林良吏(27)は照れくさそうに記念ボードを掲げた。9回は3番からの打順で1死二塁のピンチを招いたが、無失点で切り抜けた。08年の馬原(ソフトバンク)に並ぶ日本人最速の178試合目で通算100セーブを達成した。「100回勝ったのは、うれしい」。記録よりも、自分が締めくくった勝利の数をかみ締めた。 4戦4セーブで最速更新が可能だった14日のヤクルト戦(松山)の試合前、新井監督に「狙いたいか」と問われ、「どこでも投げます」と即答した。同じく1戦1セーブだった25日のDeNA戦は同点の9回に登板。最速更新はできなかった。だが、堂々のタイ記録。球団では中崎以来5人目の大台で、入団4年目の到達はDeNA・山崎に次ぐ史上2人目だ。 21年に東京五輪で胴上げ投手となり、永川投手コーチの球団新人記録を塗り替えた横浜の地で成し遂げた。そのスタンドには両親の姿もあった。広島でお留守番だった妻と2歳の長女は、風船を飛ばしながら自宅から声援を送った。「応援してくれているのが目に見えて分かるので力になる」。 チームは今季2度目の同一カード3連勝で貯金最多5。首位・阪神に0・5ゲーム差とし、17年以降で勝ち越しがない交流戦に突入する。ちょうど1年前、開幕直後からの故障や成績不振によって2軍にいた栗林は「去年の交流戦は悔しい思いをしている」。今季いまだセーブ失敗なしの絶対的守護神が、“鬼門”を打破する。(畑中 祐司)
報知新聞社