今の政治家、印象は「私利私欲」 AIが分析 理想は「清廉潔白」 中国新聞読者モニターアンケート
衆院選を前に、中国新聞社は読者モニター「たるトモ」に政治に関するアンケートをした。今の政治家がどんな存在かを自由記述で尋ねて人工知能(AI)で特徴的な単語を分析すると、「私利私欲」「政治屋」など「政治とカネ」の問題を連想させるキーワードが浮かび上がった。理想の政治家として挙がった「寄り添う」「清廉潔白」などとのギャップが鮮明だった。 AIが回答を分析 政治で解決してほしいテーマ アンケートは4~7日にインターネットで実施し、383人が回答した。AI分析にはテキストマイニングという手法を用い、特徴的な単語の重要度を文字の大小で表す「ワードクラウド」を生成した。 「今の政治家はどんな存在か」を聞くと 、「私利私欲」が最も強調された。60代女性は、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を挙げ「天下国家ではなく、私欲のみを重視しているように見える」と批判。50代男性は「税金を自分のために使いたがる」とした。 次いで「政治屋」が大きかった。「既得権益の代表者」(80代以上男性)「話をそらして視点をずらす」(40代男性)など政治姿勢や説明責任を問う声から不信感が読み取れた。 「雲の上」「遠い」「別世界」などの言葉も目立ち、身近に感じていない様子も際立った。「国民の実情を知らず、改善しようとする姿勢が見られない」「選挙の時しか活動が分からない」など厳しい声が並んだ。 「理想としては政治家はどんな存在であってほしいか」と聞いた回答を分析すると、「寄り添う」が最も大きく表示された。格差や貧困を政治で解決してほしいとする40代女性は「お金に困っている人に寄り添い、対策を講じてくれる存在」を求めた。 「庶民」「清廉潔白」「有言実行」などのキーワードも目立った。50代女性は「庶民の声が届く存在であってほしい」と望んだ。「選挙前後で意見が変わらない」「生活レベルを上げてくれる人」との意見もあった。
中国新聞社