26歳が「筋線維バリバリ」見える全身で中四国階級別ボディビル優勝 「驚くほど見た目が良くなった」というトレーニング法とは?
これまで自己流だったトレーニングから、トレーナーに教わることで身体が変わる大きなきっかけとなる。『JBBF中四国男子ボディビル選手権大会』75kg以下級で優勝、『広島県男子ボディビル選手権大会』では3位を飾った藤原丈(ふじわら・じょう/26)さんも、「パーソナルトレーニングを受けるようになって、数カ月で身体が変化した」と言う。 【写真】藤原丈さんの筋線維がバリバリ見える全身
部活を辞めてから太り始めたのが嫌で始めた筋トレ。「自己流のめちゃくちゃなフォームでやっていましたが、それなりに筋肉もついて身体はデカくなっていったんです」と、通っていたジムの人たちからの勧めもあり、21歳にしてJBBFのボディビルに出始めた。 中四国大会は階級別に分かれているが、広島大会はオーバーオール審査。昨年、藤原さんは中四国大会で優勝を飾り、広島大会では4位だった。「ここ数年は毎年優勝を狙っているのですが、獲れないんです。オーバーオールだからと言うのは抜きにして、大きな壁があると感じていて……」と悔しそうな声を漏らす。 さらに、「客観的に見ても、この数年間で身体の変化がないような気がしていた」と藤原さん。そんな彼の状況を打破したのは、パーソナルトレーニングだった。今年の4月から『ストレングスジム』の会長・重岡寿典氏(2012年日本クラス別65kg以下級優勝)に教わるように。週に1回パーソナルを1~2時間受けたことで、減量期と重なっていたにもかかわらず「身体が良くなった」と話す。 これまでは重量を追い求め続け、トレーニング前のモビリティワークやコンプレフロスなどのコンディショニングにもこだわっていた藤原さんは、「身体がきちんと動くがゆえに、やればつくと思っていた」という。しかし、「重たいものを引けば筋肉はつくだろう」と考えていた背中はなかなか成長せず、苦手意識を持っていた。 「重岡会長に教わってから、自分がいかに背中トレを理解していなかったか痛感しました。ラッドプルやシーテッドロウでは広背筋できちんと引くというトレーニングから始まり、驚くほど見た目が良くなりました。また、競技に必要なポージングも意識しながらトレーニングするように、と指南されて。例えば、ダブルバイセップスをしながらラットプルをするとか」 こういった感覚を養うトレーニングは背中だけでなく全身行われたが、その分扱う重量もガクンと落ちたという。一例を出すと、150kgをメインセットにしていたベンチプレスが今では100kgで5~8回が限界だそうで、藤原さんは「数字だけ見たらガッカリです」と苦笑。しかし、その先にある進化を楽しみにしているようで、力強くこう話してくれた。 「扱う重量は落ちてしまったけれど、感覚が分かるようになってきたことは大きな進化の足がかりになりそうです。オフシーズンに入ったので、成長させるフェーズになりました。トレーニングに磨きをかけながら重量を伸ばし、もうひと回りバルクをつけた肉体を目指します!」
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
文・撮影:小笠拡子