7月最終週の「日本株急落“第1波”」、その元凶を分析【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
外投資家の現物売買は年初累計で依然買い越し、日本株急落第2波のデータは16日公表
次に、現物に目を向けると、逆張り志向の強い個人と投資信託は、それぞれ4,818億円、3,021億円の買い越しとなり、自社株買いとみられる事業法人は1,464億円の買い越し、年金のリバランスと思われる信託銀行は239億円の買い越しでした。ただ、海外投資家は5,524億円と3週連続の売り越しとなり、一般に、現物を取引する海外投資家には中長期的な視点で運用を行う年金などが含まれるとされるため、やや心配な動きではあります。 そこで、海外投資家の現物売買差額について、年初からの累計額をみると、足元でやや減少しているものの、依然3.3兆円の買い越しとなっており(図表2)、日本株への投資資金を完全に回収してしまった訳ではありません。なお、7月第5週は日本株急落の第1波で、8月第1週(8月5日~8月9日)にはさらに大きく下げた第2波が発生しましたが、詳細を確認できる投資部門別売買状況のデータは8月16日に公表されます。 (2024年8月13日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『7月最終週の「日本株急落“第1波”」、その元凶を分析【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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