先生の『働きすぎ問題』解消につながる!?外部指導員のリアル 部活で教えるのはソフトテニス歴20年のベテラン...専門的指導で“勝つ喜び”を 「上達が早くなった」の声も
近年、“教師の働きすぎ”が問題になっていますが、その要因のひとつが『部活動の指導』です。そんな教師の救世主になるのでしょうか。中学校で働く、部活動の「外部指導員」を取材しました。 【写真で見る】20年の経験を生かして生徒たちに指導する伊藤さん 試合会場への引率も行う
中学校で週3日指導 先生を目指す外部指導員の男性
東大阪市にある近畿大学附属中学校のソフトテニス部。そこで指導をしているのは、顧問の先生…ではなく、外部指導員の伊藤淳一さん(44)です。ソフトテニス部が活動する月・水・金・土のうち、月曜日以外の週3日、指導しています。 (指導する伊藤淳一さん)「後ろに下がって、前に踏み込んでしっかりと打つ。アウトしないように、しっかりコートに入れることを前提で」 伊藤さんは中学生から現在まで部活動やクラブチームなどでソフトテニスを続けて、かれこれ約20年の大ベテラン。そんな伊藤さんは教育学部を卒業していて、学校の先生を目指していますが、“ある葛藤”を抱えて、今は外部指導員を選んだと言います。 (伊藤淳一さん)「実際先生になって、そこから配属がソフトテニスの顧問に100%なれるかっていったら、そういうわけではないので。それだったら外部指導員からさせていただいた方が確実かなと」
顧問の先生「早く帰れる日が増えた」 経験者による指導で「新しい練習とかがいっぱいできてうれしい」
伊藤さんが指導している間、顧問の先生・吉野泰史さん(35)の姿は職員室にありました。クラス担任と男子ソフトテニス部の顧問を務める吉野さん。外部指導員の導入により、働き方は大きく変化したと言います。 (男子ソフトテニス部顧問 吉野泰史さん)「次の日の授業の準備などはクラブのあとに今までやっていましたので、その時間が空いたことによって、少しでも早く帰れる日が増えたので、それはすごくありがたく思っています」 そんな吉野さん、ソフトテニスの経験は… (吉野泰史さん)「全くないです。元々ずっとサッカーをしていましたので、ソフトテニス部の顧問になったときは、本当に何もわからない状態からのスタートだったんです」 7年前、サッカー部の顧問からソフトテニス部の顧問に。しかし、未経験のスポーツなので知識もなく、本を買ってルールなどを勉強するも、やはり専門的な指導までは難しかったと言います。