箱根駅伝出場に年齢制限はあるのか、関東学生連合には29歳の東大大学院生がエントリー
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。出場選手の年齢制限は現在は設けられていないが、参加資格は「本大会並びに予選会出場回数が通算4回未満である者」とあり、関東学生陸上競技連盟の加盟校に所属・登録している期間内に箱根駅伝(予選会のみの出場も含む)に参加できる回数は4回までということになる。なお、エントリーした時点で「出場」となる。 【写真】箱根駅伝2025、関東学連のメンバー一覧
第101回大会で関東学生連合チームにエントリーされた古川大晃(ひろあき)選手(東京大大学院)は博士課程4年の29歳。過去に2度、学生連合のメンバー入りを果たしたが、10人の出走選手には選ばれなかった。今回の予選会ではチーム内5番手の個人60位で選出された。ハーフマラソンの自己ベストは1時間4分10秒だ。
1996年の72回大会で山梨学院大の4区を走ったエースの中村祐二選手はこの時25歳。高校を卒業し、実業団で陸上を経験して93年に同大に入学した。95年世界選手権マラソン代表の中村選手をアクシデントが襲ったのは、たすきをもらって2キロ付近。右アキレス腱に痛みが走り、それでも足を引きずりながら10キロも前に進んだ中村選手を上田誠仁監督が抱え込んだのは12キロ過ぎで、無念の途中棄権となった。
だがドラマは続く。翌年の73回大会で中村選手は「花の2区」で区間賞の8人抜きを演じて雪辱を果たした。
2018年の94回大会で東京国際大の7区を走った渡辺和也選手は30歳の1年生で「オールドルーキー」と呼ばれた。実業団で抜群のスピードを誇る長距離選手だったが、将来の指導者を目指して教員免許を取ろうと大学に入った。箱根路で若い学生たちに交じって走るベテランの姿は力強く、区間7位でタスキをつないだ。
箱根の名物監督として知られた駒沢大の大八木弘明総監督は、家庭の事情で大学進学がかなわず、実業団で競技を続行。憧れの箱根を走るため、川崎市役所で小学校事務員として働きながら24歳で駒沢大夜間部に入学。箱根駅伝に3度出場して5区と2区で区間賞に2度輝いた。28歳の4年生だった第63回大会は、27歳以下という当時の出場資格のため、出場できなかった。(デジタル編集部)