天心節全開 世界王者が全員日本人のバンタム級「全部取る」 不敵に宣言「納得したくないやつらギャフンと言わせる」
「ボクシング・Live Boxing 9」(7月20日、両国国技館) 三大世界タイトルマッチの開催と、那須川天心(25)=帝拳=がボクシング転向4戦目で初の10回戦に臨み、ジョナサン・ロドリゲス(25)=米国=と対戦することが31日、都内で行われた記者会見で発表された。大会ビジュアルで中谷潤人(26)=M・T=と田中恒成(28)=畑中=の二大世界王者を両脇に置いてセンターに起用され、会見でも天心節全開。半年ぶりの試合に向けて「次にタイトルだったりとか、もう挑戦してもいいんじゃないかと思ってもらえるような試合をします」と豪語した。 天心は初の10回戦を「ジムにもお客さんにも世間にも試されている試合」、「ここからが勝負という段階の試合」になると定義し、「まだ納得したくないやつらがたくさんいるので、そういう世間もギャフンと言わせようというのがあります」と不敵に宣言した。 試合間隔があいたことで「毎日いろんなパーツを集めて、型がしっかり完成して、いろんなものを手に入れられる期間だった」と収穫は多かったといい、自分のボクシングをすれば「おのずとそういうKOができるんじゃないかな」と、手応えを感じている。 契約体重は明かされなかったが、天心は前戦の54・8キロ契約から「確か1ポンド(454グラム)下くらい」と説明。バンタム級の上限(53・52キロ)まで1キロを切るくらいだ。ロドリゲスはWBA同級4位、天心は7位だけに、勝てば世界挑戦もより近づいてくる。 バンタム級はWBCが中谷潤人(M・T)、WBAが井上拓真(大橋)、IBFが西田凌佑(六島)、WBOが武居由樹(大橋)と世界王者が全員日本人だ。「自分のためにこの4人がいてくれるのかなっていう意気込みでずっといます。(ベルトを)全部取るつもりでいるので全員意識してます」ときっぱり。「強い選手にどんどん勝っていけば、おのずと次は那須川天心って言われると思うので。その位置にたぶん来年辺りには立てると思う」と青写真を描いた。 敵はボクサーだけではない。天心は「ボクシングに興味ある人もない人も全員引き込んで、日本中をしっかりと盛り上げて、格闘技以外のものとの勝負をしたい」と対他ジャンルも意識している。囲み取材では試合のテーマを「地球」だとして「自然と同体というか、そういうので地球を感じようかな」と語るなど、拳だけでなく言葉でも底知れぬスケールを発揮していた。