<なにわ点描>黄砂のぼんやり夜空に光るハルカスと懐かしいスポーツカー
24日の大阪市内は、晴れ間が広がり、日中に最高気温13.1度を観測した。しかし、西日本を中心に黄砂が観測され、窓の景色を見てもあまり遠くまで見えない状況だった。 同日午後11時ごろ、大阪市生野区内を歩いていると、ふと見えた「あべのハルカス」。てっぺんから天に向かって伸びる光のラインをよくみると、なにやらぼんやりした印象。これも黄砂の影響だろう。ちょうどハルカスに近づくように見えている月も、ぼんやりしている。 ふとレンズを向けると、手前に「フェンダーミラー」がついた車が写った。よく見ると、1970年代前半から後半にかけてよく走っていたトヨタセリカと思われる。 周囲を見渡すと、新しい家と古い長屋が交互に建ち並んだ感じ。そして遠くには、竣工(しゅんこう)間もなく1年を迎える日本一の超高層ビル、手前には40年近く前のスポーツカー。ぼんやりした黄砂の光景を撮ろうとして、思っていたものとは違った写り方になったが、考えてみたらそうこの年代の車と最新のビルを一緒に写すのは、そうお目にかかれる場面ではないだろう。 きっとこの街並みも、ここ何年かで変わったのだろう。しかし、この中でずっと変わらないのは、ハルカスに近づいて写る「月」だけかもしれない。