思い入れがあるから余計につらい…『進撃の巨人』死んでほしくなかった調査兵団メンバーたち
2024年9月9日に連載開始15周年を迎えた、諫山創氏による『進撃の巨人』(講談社)。人類と巨人たちの激しい戦いを描く本作では、数多くのキャラが不遇の死を遂げてきた。老若男女問わず惨い最期を迎える姿に、ショックを感じた読者も多いことだろう。 ■【画像】「家族写真!?」『進撃の巨人』原作者が描き下ろした特別イラスト■ 今回はその中から特に「調査兵団メンバーのショックすぎた死亡シーン」を紹介していこう。
■まさかの死がショックだったサシャ・ブラウス
まずはサシャ・ブラウスから紹介したい。サシャは「芋女」の愛称で親しまれ、食べ物に対しての執着心が異様に高いコミカルなキャラのひとりである。 ムードメーカー的な存在で戦闘能力も高い彼女は、なんだかんだ最後まで生き残るのではとなんとなく期待していた。しかし、マーレ編で敵地から撤退しようとした際、乗り込んできたガビ・ブラウンの発砲によって死んでしまうのだ。 あまりにも唐突な出来事だったので、サシャの死には気持ちの整理がつくまで時間がかかってしまった。しかもサシャは殺される少し前、ガビの大切な人を射殺しているので、仇を取られる形にもなっている。 こういった過程があったからこそ、死から免れなかったのかもしれないが、なんともともとサシャは9巻で死んでしまう予定だったらしい。しかし、もっと死ぬのに相応しい場所があるのではないかという理由で変更されたようだ。 そこからマーレ編での死につながるわけだが、エレンたちと長らく苦楽をともにしてきた仲間だったからこそ、あのシーンは衝撃的だったし悲しかった。サシャはいろんな人に影響を与えた、たとえるなら太陽みたいな存在だったからだ。 料理人のニコロは、サシャが自分の作った料理をおいしそうに食べる姿を見て自信を取り戻していた。カヤはサシャに命を救われたことから、彼女を憧れの存在としている。生き続けていたらもっといろんな人たちに希望を与えていたはずだ。 サシャは死ぬ間際に「肉」という言葉を残しているのだが、これもまた彼女らしい言葉だと思ってしまった。最期まで食にこだわったことで、自分らしさを出していたのかもしれない。