【オークス・激推し】距離不安ある桜花賞組より魅力あり! 勝負根性も抜群のラヴァンダが一角崩しへ
[GⅠオークス=2024年5月19日(日曜)3歳牝、東京競馬場・芝2400メートル] 今週日曜の東京メインはGⅠ第85回オークス(5月19日=東京芝2400メートル)が行われる。桜花賞を快勝したステレンボッシュが2冠へ向けて順調な仕上がりを見せているが、同レース3着ライトバック、4着スウィープフィートも虎視眈々と逆転を狙っている。特捜班の注目はフローラS2着から挑むラヴァンダ(中村)。 普段はそれほど感情を表に出さない中村調教師が「もったいなかったですね。スムーズだったら権利は取れていたと思う」とめずらしく語気を強めたのが前々走のチューリップ賞(7着)。11番人気の低評価で道中は中団のやや後方からの競馬になったが、14番枠もあって道中は外々を回らされて直線も外へ出さざるを得ない形。直線に入ってもっとも勢いがつくところで両サイドから挟まれて追いだしを待たされたうえに、残り200メートル手前でも他馬に寄られてまたもや手綱を引っ張る不利を受けてしまった。 態勢を立て直してまともに追えたのはラスト100メートルほどで上がり3ハロンの数字こそ目立たないが、パトロールVTRを見れば最後の脚は上位勢と遜色なかったのだ。直線でスッと加速できていれば間違いなく権利(3着以内)は取れていたはずで中村調教師が悔しがったのにも納得がいく。 桜花賞への出走がかなわなかったことでフローラSへと目標を切り替えたが、初の2000メートルでも好位でスムーズに折り合って直線は最内の狭いスペースを割って伸びての2着。1勝馬ながらもあえて桜花賞、オークスのトライアルを使い続けてきたように中村調教師が早くから感じていた能力をようやく発揮した。1週前追いはウッドで3頭併せを行って馬なりのままラスト1ハロン11・2秒(6ハロン84・8秒)と鋭く伸びて状態面の不安もない。 「使ってきているので無理をしない程度でゴール板で並ぶ形を想定していましたが、攻め馬は走るので勢いが違い過ぎて抜けてきましたね。(前走でマイナス10キロだったが)シッカリと回復して次のレースへ向かっていける状態ですね。前走は初めての距離でも力むところがなくて2400メートルでも対応できる内容でした。直線は狭くなるところがあったけど、そこを抜けて走り切ってくれましたからね」と中村調教師は前走で器用に立ち回れてヒルまずに間を割った勝負根性を高く評価する。 桜花賞の1、3、4着馬が出走してくるが、いずれも1800メートルまでの経験しかない。3着馬ライトバックは折り合いに課題を残しており、同4着スウィープフィートは1200メートルでデビューしたくらいで2頭とも距離延長が歓迎とはいえないタイプ。ラヴァンダが距離克服にメドを立てている事実は桜花賞の上位馬にはない強みだけにここでも付け入る隙は十分にあるはずだ。
東スポ競馬編集部