石川、髙橋の合流でどう変わった?福岡ラウンドで”参謀”の目に映った日本代表の現在地「“色”がまるで違った」【男子バレー】
「ポーランドのような強豪チームは、相手にサーブレシーブの悪い選手が一人でもいると徹底して狙ってきます。石川と藍、それにリベロがいれば、しっかりとパスを返して攻撃を展開できるのですが、その点がチーム力の差として出た気がします。 また、アタックの引き出しが2人とポーランド戦のメンバーの差と言えるでしょう。例えば、リバウンドをとることで立て直して得点につなげるのが今の日本の強みですが、今日は全然それが見られませんでした。チームとしての“色”がまるで違ってきますね」 アタック一つにしてもシチュエーションに応じて即座に判断し、決定機へとつなげること。「海外選手のブロックを普段からイタリアで味わっている石川と髙橋はその経験が生きる。逆に甲斐優斗などはまだまだ伸ばす必要があるのではないかと思いました」とは伊藤コーチの目に映った姿だ。 結果的に福岡大会であげた3勝は石川と髙橋が入った試合であり、これまで磨いてきた戦い方を再認識するものとなった。一方で最後のスロベニア戦では石川が「今日は仲間に助けられた」と本来のパフォーマンスには及ばず。石川と髙橋の両エースは頼もしいかぎりだが、その2人だけで勝てるわけではないことも明確だった。 「ここで課題を発見できたのが大きな収穫」と石川。ネーションズリーグは予選ラウンド第3週にファイナルラウンドと続き、パリオリンピックもいよいよ迫っている。やるべきことは、まだまだある。 [文:坂口功将]