"カットに打つ"はバンカーショットの非常識!? スクエアに構えて"ショット感覚"が脱出の近道だ【謎キャラコーチ『わきゅう』の気になる話♯45】
昨年の全米女子アマを制し、先日のプロテストで合格した馬場咲希プロを、中学1年から指導しているのがプロコーチの坂詰和久(さかづめかずひさ)、通称『わきゅう』だ。坂詰コーチと20年以上の付き合いがあるベテラン編集者Oが、謎キャラコーチの気になる話を聞き出す! 今回は「バンカーショットのヘッド軌道」がテーマだ。
バンカーショットはカットに打つな
O編 前回、バンカーの苦手な人は、スクエアスタンスから始めるといいって言ってたけど、それはどうして? バンカーショットはオープンスタンスで構えろ、って教えるプロも多いじゃない? 坂詰 まず、なるべく通常のショットと同じ感覚で打ちたいからです。いつもと違う構えをすると、違和感で力んだりして、気持ちよく振れなくなっちゃう人が多いですからね。 でも、もっと大切なのは、バンカーショットを、カットに(アウトサイドイン軌道で)打たないようにするためなんです。 O編 どういうこと?
坂詰 バンカーショットは、オープンスタンスに構えてカットに打つものだって信じている人が多いじゃないですか。でも、カットに打てば打つほど、リーディングエッジから入りやすくなって、バウンスが利かなくなっちゃうわけです。 O編 バウンスが利かなければ、ザックリが出やすくなる……。 坂詰 ええ。さらに、カットに打つほど、ボールは左に飛びやすくなります。つまり、ボールが目標に向かって飛ばなくなっちゃうんですよ。 O編 オープンスタンスに構えると、カット軌道になりやすく、ザックリや球が左に飛ぶミスが出やすい。だから、バンカーの苦手な人は、スクエアスタンスでバンカーショットを覚えたほうがいいってことか。 坂詰 そういうことです。確かに、オープンスタンスで構えるプロはたくさんいます。でも、それは、オープンスタンスにすることで腰を切りやすく(回転させやすく)しているだけなんです。正直、昔に比べると、よほど球を上げたいときとか、スピンをかけたいときでない限り、バンカーショットをカットに振るプロは減ってきていると思います。オープンスタンスにしていても、ほとんどはピンというか、狙ったところに向かって振っているんですよ。
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