「楽しい作業です」南九州の冬の風物詩“大根やぐら”が最盛期、ライトアップも 宮崎市
大根を天日と寒風にさらす南九州の冬の風物詩「大根やぐら」の作業が最盛期を迎えている。見上げるようなやぐらに並ぶ白い大根と緑の葉が青空に映え、壮観な風景が農村を彩る。 【写真】カラフルにライトアップされて幻想的な大根やぐら 宮崎市田野町の畑では15日朝、農家の野田悦男さん(67)が葉を束ねた大根をやぐらにかけていた。やぐらは高さ6メートル、長さ150メートルあり、大根は全体で約8万本にもなる。雨天や氷点下の日は覆いをし、ストーブもたいてしのぐ。2週間ほど干すと甘みを増し、漬物用に出荷される。 秋雨の影響で種まきが遅れ、大根は例年より小ぶりだが「このところの好天できれいに仕上がっている。楽しい作業です」と野田さん。9日に始めたやぐらかけは来年1月まで続く。 この地域の大根やぐらは2021年に日本農業遺産に認定され、現在200基を超える。町内の別の畑では地元団体が13日にライトアップを開始。クリスマスのイルミネーションに負けない「大根ツリー」を楽しめる。 (神屋由紀子)