自民青年局「破廉恥パーティー」の原点は「埼玉県連」にある 須田慎一郎が指摘
男社会的な風土のある自民党のなかで深刻に考えられてこなかった
飯田)自民党の青年局長は(和歌山県)岩出市選出の人ですし、サブに就いたのは群馬の中曽根さんであることを考えると、本部として把握するのは難しかったのですか? 須田)そのようですね。ただ、ある意味で自民党は男社会的な風土があります。そのため深刻に考えず、見過ごされてきた部分もあるのではないでしょうか。
選挙で世話になっている県議団のボスは実力者に ~そこに物申すことは難しい土壌環境がある
飯田)確かにトンデモ条例のときも、埼玉選出の議員に取材すると「我々が言っても県議団が止まらない」と話していました。選挙で世話にもなっているし。 須田)地元の県議や市議が動かなければ、国会議員として国政(選挙)で当選することは難しいのです。そうすると、県議団のボスは実力者になってしまいますから、そこに対して物申したり、進めてきたことにブレーキを掛けるのは難しい土壌環境があるのだと思います。
地元政界のボスが大きな影響力を行使している
飯田)それこそ話題になっている「政治とカネ」の話にもつながります。結局、選挙では手足となって頑張ってもらうため、「政治資金が必要でしたら」という方向になるのですね。 須田)これは新潟県選出で元職の金子恵美さんに直接聞いた話ですが、やはり新潟では県議や市議、村議などがあからさまに要求してくるそうです。要するに「選挙でバックアップして欲しければ金をよこせ」というような要求です。そう考えると、国会議員を頂点にピラミッド構造になっているかと言えば、必ずしもそうではなく、地元あるいは地元政界のボスが大きな影響力を行使しているのだと思います。
補選の結果次第では苦しい状況になる岸田政権
飯田)今週は祝日も挟むので、自民党埼玉県連の記事がどういう形で出てくるのか。それが支持率に影響する可能性もあります。総理としては外交で何とかしたい考えがあるのでしょうが、そんなに効くものですか? 須田)世論的にはそれで支持率が上昇する可能性は低いと思います。加えて、そういったところに対し、どう決着を付けるのかという新たな問題が出てくるかも知れない。 飯田)4月28日には補選がありますが、そこで負けると岸田政権は終わりだという話も聞きます。 須田)問題になっているのは東京15区です。自民党東京都連のボスである萩生田さんと、東京都知事の小池さんはかつて犬猿の仲と言われていましたが、会食してフレンドリーな関係になったと聞いています。自民党を立てずに都民ファーストの会という方針になるのかも知れません。