ボタンひとつで屋根から発進…ドローン搭載EVが中国でトレンドに!?
中国の高級自動車ブランドが、カメラ搭載の小型ドローンを搭載した電気自動車(EV)を発表した。EVとドローンの組み合わせで、先端技術に心惹かれるガジェット好き高所得層の心をわしづかみにしたいねらいだ。 【動画】世界最大のEV企業である中国の高級自動車ブランド BYDが、カメラ搭載の小型ドローンを搭載した電気自動車(EV)を発表。 新たな試みをリードするのは、世界最大のEV企業であるBYDだ。同社は中国市場において、テスラの強力な対抗馬でもあり、新しいもの好きたちから支持を得ている。BYDの高級オフロードSUVである「Yangwang(ヤンワン、仰望) U8」に、ドローンを格納するオプションを用意した。 このオプションでは、車体のルーフ(屋根)内部に専用ドックを確保し、ドローンを常時収容する。ドローン使用時は車載インフォテイメント(運転席横のタッチ画面)上のボタンに触れると、ルーフの後ろ半分が後部へとスライドし、大型ハッチが出現。母艦から航空機が発進するかのように、ドック内部で待機していたドローンがクルマから上空へと飛び立つ。
愛車の勇姿を手軽に記録
ドローンを放つことで、走行中の自車の映像を上空からの俯瞰で撮影することが可能だ。愛車がオフロードを征く勇姿を手軽に映像に残せたら……という需要は少なからずあるだろう。 米シアトル・タイムズ紙によると、ドローンはクルマの走路を追跡するモードがあらかじめ設けられており、高解像度の画像および動画を記録できる。また、周囲の空撮画像をリアルタイムでインフォテイメントから確認することも可能となっている。 発進だけでなく、帰艦も自動でこなす。デモの様子を収めた動画では、上空を飛行しているDJIドローンが停車中のU8の位置を正確に捉え、ルーフに開いたハッチへと戻ってゆく。 映像クリエーターや、趣味でTikTokなどのソーシャルメディアに動画をアップロードしている人々にとって、愛車を非日常的な角度から捉えた新鮮なショットを撮影する機会となりそうだ。 カメラ・写真関連メディアのペタピクセルは、ドローン搭載EVのアピールポイントとして、BYDが「車を運転する自分の姿をクールに撮影できるようにし、顧客を呼び込もうとしている」のではないかとみる。