アイ・ピー・エスがフィリピンの通信事業に見出した勝機
宮下幸治社長はリクルート勤務を経て、1991年にアイ・ピー・エスを創業。目まぐるしく業態を変えながらも、一貫してフィリピンに関連したビジネスに取り組んできた(写真:今井康一)
アイ・ピー・エス(4390)が手がけるフィリピン国内での通信事業が急成長を遂げている。外資規制の緩和とともにフィリピン国内でのインターネット通信事業に乗り出しただけでなく、2020年にはマニラと香港、シンガポールを結ぶ海底ケーブル使用権を豪テルストラ社から獲得。その貸出事業が大きく伸びているのだ。 2022年7月からフィリピンの通信大手2社とともに、国内海底ケーブル敷設にも参画。来年4月には完成する見通し。フィリピンで手がけている事業は通信だけではない。首都のマニラでは品川美容外科の関係会社と合弁でレーシック病院を複数展開。コロナ禍が落ち着いたことから施術数が伸びており、利益貢献も大きい。 こうした新規事業の躍進と円安メリットにより、東洋経済では2023年3月期売上を125億円(前期比17%増)、営業利益を34億円(前期比38%増)と会社予想(売上120億円、営業利益29億円)を独自増額している。2021年には5.7%、2022年も6%台と高いGDP成長が見込まれるフィリピンで事業展開を進める異色企業の成長戦略を宮下幸治社長に聞いた。
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山田 俊浩