タイヤの空気圧は「燃費」に関係する?ベストな空気圧とは
燃費を少しでもよくしたいと思うなら、空気圧のチェックは必ずチェックしてください。空気圧が適正でないとタイヤが変形しやすく、結果として燃費が悪くなってしまうからです。 本記事ではタイヤの空気圧と燃費の関係を解説するとともに、空気圧の適正値を知る方法や、充塡(じゅうてん)方法をご紹介します。燃費向上を目指している方は参考にしてください。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
そもそも空気圧とは?
空気圧とは「タイヤ内部にある空気の圧力」のことです。一般的なタイヤは、内部が空気で満たされており、空気がどれほど充塡(じゅうてん)されているかにより空気圧の数値は変わります。 なお、空気圧の数値は主に「キロパスカル(kPa)」で表示されるほか「重量キログラム毎平方センチメートル(kgf/cm2)」「ポンド・スクエア・インチ(PSI)」などでも表されます。 タイヤ内部の空気は非常に重要です。車の全重量はタイヤにかかっており、タイヤが正常な形を保(たも)てるのは空気のおかげです。また適切な空気圧が保たれていれば、走行中に路面からの衝撃を緩和できます。それだけでなく、空気圧は燃費にも少なからず影響を与えます。
空気圧が適正でないと燃費が悪くなる
空気圧が低いと、タイヤ内部の空気が少ない状態になるため、タイヤの変形量が大きくなります。変形量が大きくなると「転がり抵抗(進行方向とは逆向きに働く抵抗力)」が強くなり、燃費が悪くなります。 一般社団法人日本自動車連盟(JAF)によると、「空気圧が適正値よりも50kPA(0.5kg/cm2)低いタイヤで運転すると、燃費効率が都市部で2%程度、郊外で4%程度、それぞれ悪化します。」とのことでした。 ◆燃費悪化による燃料費への影響 2%や4%と聞くと微々たる数字に思えるかもしれませんが、「ちりも積もれば山となる」です。長期間にわたれば経済的損失も少なくありません。 例えば燃費が20キロメートル/1リットルの車があるとします。仮に4%燃費が悪くなると、1リットルあたり0.8キロメートル分走行距離が短くなるため、燃費は19.2キロメートルに下がります。 つまり、燃費が20キロメートル/1リットルの場合は1万キロメートル走行するにガソリンは約500リットル、燃費が19.2キロメートル/1リットルの場合、約521リットル必要になります。 レギュラーガソリンの価格が160円/1リットルだとすると、21リットルのガソリン代は3360円、521リットルのガソリン代は8万3360円です。空気圧が低い状態で長距離を乗れば乗るほど、余計な燃料費を払わなければなりません。