「進次郎3位、石破vs高市決選投票」のシナリオに党内から悲鳴続出「究極の選択になる」と言われるほど2人が嫌われるワケ【自民党総裁選】
石破氏が敬遠される理由は「安倍政権時代、後ろから鉄砲を撃ったから」
なぜ2人はそこまで党内で嫌われているのか。石破氏についてある中堅議員は「とにかく安倍派議員が蛇蝎の如く嫌っている」と語る。 「第2次安倍政権の後半、『党内野党』として政権批判を続けたことが最大の要因。あの時の石破氏を『後ろから鉄砲を撃ちやがって』と苦々しく見ていた安倍派議員は多い。安倍派には右寄りの議員が多いので、総裁選で石破氏が打ち出した『選択的夫婦別姓の導入』『女系天皇は議論から排除しない』『原発ゼロに近づける』といった左派的な政策はそもそも受け入れ難くもある」(中堅議員) 麻生派にも敵が多いと言う。 「トップの麻生太郎氏が、自分が総理の時に退陣要求を突きつけられたことを根に持っています」 (同) 石破派にいた一部議員からも愛想を尽かされている始末だ。 「いいかどうかは別として、夜の会合に出るよりは本を読んで勉強していたいタイプなので、後輩の面倒見が悪い。そんな理由もあって、齋藤健氏や古川禎久氏、浜田靖一氏ら仲間が離れていきました。幹事長時代、事務的な細かいところまで口を出す『マイクロマネジメント』ぶりを発揮したことでも評価を下げた」(同)
高市氏に向けられる「仁義すら忘れたのか」という非難
一方、高市氏への評価も負けず劣らずだ。 「保守論壇では『安倍晋三の正統な後継者』との呼び声が高い高市氏ですが、国会議員の中では『タカ派色が強すぎる』とイロモノ扱いしている議員が多い。中国・韓国やフェミニストをあえて刺激する発言をする姿勢が過激すぎると捉えられている」(同) 政治思想が近い安倍派からも嫌われている。事実、福田達夫氏など高市嫌いの安倍派若手は今回、小林鷹之氏の支持に回っている。 「萩生田光一氏も、裏金問題があって今回は表立って動いていないが、菅義偉元首相に近いことから今回は小泉氏を支持しています。安倍派の実質的オーナーの森喜朗元首相も小泉氏支持を公言しています」(同) 高市氏がかつての仲間たちから嫌われる理由は、派閥を抜けていった時の「自分本位の態度」だという。2012年の総裁選で安倍氏は清和会所属でありながら当時清和会会長だった町村氏と争い、勝って首相に返り咲いたが、その時、高市氏は安倍氏支持を表明して清和会を抜けた。問題視されているのは高市氏がその後に見せた態度だという。 「安倍氏から寵愛を受けたのをいいことに、かつての仲間に詫び一つ入れてこなかった。それでみんな『仁義すら忘れたのか』とブチ切れたのです。前回の総裁選に出馬することができたのは、安倍さんという後ろ盾があったから。あの時は安倍さんに言われて仕方なく応援した人も少なくない。今回、他の候補者が推薦人に裏金議員を入れるのを極力避けている中、彼女だけが13人も裏金議員を推薦人にしていることが、彼女が党内でどれだけ嫌われているかの証左。結局、彼女は彼らに頼まなければ立候補できなかった」(同)