<解説>明日スタートの“月9”「海のはじまり」 主演・目黒蓮、“俳優業”の軌跡 「silent」以降の活躍を振り返る
「silent」と同時期に、目黒さんは2022年度後期のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」にも、パイロットを目指す自信家の青年・柏木弘明役で出演し、ヒロイン・岩倉舞(福原遥さん)の“お相手”としてお茶の間に顔を広めた。
さらに、2022年12月公開の映画「月の満ち欠け」では愛する人を失った三角哲彦という男性を演じ、主演の大泉洋さん、柴咲コウさん、有村架純さんといった名だたる役者と肩を並べる存在に。これまではグループの“ビジュアル担当”としてのイメージが強かった目黒さんだが、俳優業での活躍がフォーカスされたことで、演技力の高さなど“それだけではない魅力”を多くの人が知るきっかけになっただろう。
2023年3月公開の映画「わたしの幸せな結婚」では、初めて映画単独主演を務め、若くして異能部隊を率いる、冷酷無慈悲なエリート軍人・久堂清霞を演じた。目黒さんは華やかなビジュアルを生かした長い銀髪の“ツンデレ”キャラで、ヒロインを務めた今田美桜さんと共に、ファンタジー要素もある作品の世界を彩った。
2023年7月期の連続ドラマ「トリリオンゲーム」(TBS系)では、“世界一のワガママ男”である主人公のハル役を好演。これまでに演じた役柄のイメージとは大きく異なる型破りで明るいキャラクターを見事に表現し、俳優として新境地を見せた。2025年には同作の劇場版の公開も予定されており、その反響の大きさがうかがえる。
◇「海のはじまり」で父親役 脚本段階から「たくさん話し合いも」
そんな目黒さんが、再び「silent」チームとタッグを組んだのが、「海のはじまり」だ。同作は、脚本を生方美久さん、演出を風間太樹さん、プロデュースを村瀬健さんが手がけ、“親子の愛”をテーマに描く完全オリジナル作品。
目黒さん演じる月岡夏は、東京都内の印刷会社で働く28歳の青年。大学生の時に付き合っていた南雲水季(古川琴音さん)の死をきっかけに、血のつながった娘、海(泉谷星奈ちゃん)の存在を知り、人生が変化していく。夏の恋人・百瀬弥生を有村架純さん、水季の母・朱音を大竹しのぶさん、水季が働いていた図書館の同僚・津野晴明を池松壮亮さん、夏の弟・大和を木戸大聖さんが演じる。