【セCS】巨人「いつものみんなじゃない…」待望の勝利でプレッシャーから解放されるのか…
ようやく肩の力が抜けたか――。巨人が19日の「JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ・DeNA戦(東京ドーム)に4―1で勝利。同ステージを1勝のアドバンテージを含み2勝3敗とし、日本シリーズ進出に望みをつないだ。 背水の陣で臨んだこの日の試合。厳しい状況下で先発した若き左腕・井上は5回まで完全投球の6回1失点とゲームメーク。1―1で迎えた7回には一死一、三塁から岸田がセーフティースクイズを決めて勝ち越し点を奪うと、その後もさらに2点を追加してこの回一挙3得点。救援陣も船迫―ケラー―バルドナードと無失点リレーで繋ぐと、最後は守護神・大勢が締めて待望の勝利を確かなものとした。 阿部監督も「もう崖っぷちなんでね。『あと1個も負けなければいいんだ』と思ってやった結果、やっと勝てました」と安どの表情。次戦に向けて「もう今日と同じですね。みんなで1個勝ったので、なんとか流れが変わると思っていますので、また明日頑張ります」と早くも気持ちを切り替えた。 苦しい戦いが続いていた打線も、この日の勝利で過度なプレッシャーから解放されるか。前日の試合まで3試合連続1得点以下と大苦戦。チーム内からは「どう見ても、どの選手も悪い意味で張り切りすぎてしまっている。全体的に若いというのもあるけど、短期決戦ということもあっていつものみんな動きじゃなくなっている」(チーム関係者)とナインの異常を察知する声も出ていたが、この日の試合後にはようやく選手たちの表情に笑顔も戻ってきた。 試合前時点で9打数無安打と苦しんでいた中山も、7回に迎えた3打席目で待ち望んだ初安打を記録。3試合連続スタメン起用と期待を込め続けた首脳陣に応える一打を放つと「あの場面で1本出せてホッとしています。最後の打席で(安打を)出せたので、いいイメージでまた明日を迎えられると思います」と確かな手応えを明かしていた。 投手陣が踏ん張り、その力投に打線が答える――。無駄な力みがなくなり、ようやく本来の野球を取り戻した阿部巨人がこのまま大逆転進出を決めることはできるか。
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