語源の「yip」ってどういう意味? ゴルフが起源の“イップス”になりやすいのはどんな人?
プロは最悪の場合、選手生命が絶たれることも
では、イップスは治せるものなのでしょうか。 「プロの場合は、精神的なところから病んでしまっている正真正銘のイップスなので、長期間にわたって心のケアをしていかなければなりません。もはや『不治の病』と言っても過言ではなく、選手生命を絶たざるを得ない場合もあります」 「対して、アマチュアゴルファーに見られるイップスに似た症状は、ほとんど心の病気には該当しないため、レッスンなどを通してスイングの仕方を改善すればしっかりと治すことができるでしょう。すぐに治るとは限りませんが、失敗体験ばかりだったショットを少しずつ成功体験へと上書きできれば、自然と『怖くない』と思えるようになってくるはずです」 ヨーロピアンツアーで活躍した、とある女子プロゴルファーは「パッティングの名手」とも呼べるほどの実力を持っていましたがイップスに悩まされた選手の一人でした。 ほかのショットは非常に調子が良く、パッティングも練習であればどんなに難しいラインでも軽々と入れてしまうにもかかわらず、本番でグリーンに立った瞬間に手が動かなくなるというイップスに苦しめられたそうです。 そこで、当時付き合っていた彼氏に給料を支払ったうえで代わりに仕事を休ませ、練習ラウンドの際に全てのグリーンで待っててもらうという方法で対処しようとしました。 「グリーンに行ったら大好きな彼氏がいる! グリーンではいいことが起きる!」と自分に言い聞かせ続けること数年、彼女は見事にイップスを克服できたという例もあります アマチュアゴルファーの中にも、イップスのような症状で悩んでいる人もいるかもしれません。しかし、適切な指導を受ければ回復する見込みはあるので、諦めずに向き合えば必ず乗り越えられるでしょう。
ピーコックブルー