あいおいニッセイ同和損保、雹害車の損傷をスキャナーで確認 保険金支払いを迅速化
あいおいニッセイ同和損害保険は、降雹(ひょう)で被災した車両の損傷状態をスキャナー機器で確認できる体制を構築したと発表した。外装の補修などを手掛けるマテックス(阿部昭典社長、東京都中野区)と連携。同社が整備工場にスキャナーを持ち込み、被災車両をチェックする。確認に必要な時間は1台当たり90秒程度。従来は事故調査を担う技術アジャスターが行っていたが、状態確認から見積もりの作成まで約40分かかっていたという。修理着手までの時間を短縮し、保険契約者の満足向上につなげる狙いだ。 スキャナーを用いた確認作業は、被災車両の入庫が多いディーラーや整備工場をあいおいニッセイ同和損保が選定。マテックスに派遣を要請し、スキャナーを持ち込んで対応する。同社は機器のほか、軽度の補修が行える技術者も送るという。あいおいニッセイ同和損保では、より多くの車両を短時間で修理をできるようにしていく考えだ。 国内ではここ数年、自然災害が頻発しており、降雹被害も増えている。ただ、大規模になるほど、被災車両も増え、アジャスターに頼った損害確認では、事案の発生から保険金の支払いまでに時間がかかるケースも目立っていたという。作業の一部を機械化することで、アジャスターの業務負担の軽減にもつなげる。