急に「パパ」が別人になってる? 忘れがたい藤子・F・不二雄先生代表作の「最終話」
『ドラえもん』とのクロスオーバーで分かったヒロインの本音…
最終話らしいラストが描かれた作品といえば、1960年代後半に「週刊少年サンデー」や学年別学習雑誌で大人気を博した『パーマン』が挙げられるでしょう。 同作は、平凡な小学生「みつ夫」がバード星からやってきた「バードマン」に出会ったことで、正義のヒーロー「パーマン1号」に任命され、チンパンジーの2号、おてんばで正体不明の女の子の3号、大阪人でしっかり者の4号らとともに、人命救助や悪者退治に大活躍するというストーリーです。 最終話の「バード星への道」ではバードマンによって、4人のヒーローのうち誰が一番優秀なパーマンか調べるテストが行われました。普段のヒーロー活動が見られ、最も優れていた者は日本代表としてバード星へ留学することになります。4人のなかで最も出来の悪いみつ夫は尽力したもののみなに先を越され、最下位を覚悟していました。しかし、まさかのみつ夫が最優秀パーマンに選ばれるのです。そして、少々渋りながらもみつ夫は仲間に見送られながら、バード星に旅立つのでした。 また旅立つ直前には、3号がみつ夫だけに素顔を見せ、自身がアイドルの「星野スミレ」であることを明かします。特に告白するといった恋模様は描かれませんでしたが、『ドラえもん』の原作に大人になったスミレが登場した際には、彼女のペンダントに子供の頃のみつ夫の写真が入っており、「あたしのいちばんだいじな物」「いまは遠い世界へいってるけど でも……、いつかきっと帰ってくるわ」と語っています。スミレはみつ夫のことを想い続けているものの、まだみつ夫はバード星から帰ってきていないようです。 ちなみに、3代目となる大山のぶ代さんがドラえもんの声優を担当していた時のアニメでは、この場面はペンダントにみつ夫ではなく別の男性の写真が入っていました。しかし、水田わさびさんに声優が変わってからの『ドラえもん』で再度放送された際には、原作通りにみつ夫の写真が入っており、「ワタシの大切な人」と話しています。
LUIS FIELD