【資産運用初心者のための基礎知識】 「金利」という用語について知っておこう!
普段は何気なく使っている資産運用の用語でも、さまざまな種類があるもの、それぞれの立場の違いから微妙に呼び方が異なるものがあります。 本記事では、資産運用初心者に向けて、資産運用のかなめともいえる「金利」という用語について、少し掘り下げてみたいと思います。
金利とは? 利息と利子
金利とは、お金の貸し借りをするときに、その資金(元本)に対して、上乗せして得られる利益や必要となるコストの割合のことをいいます。つまり、一定の割合において、お金の貸し手が借り手に提供した資金に対する利益と、借り手が貸し手に支払うコスト(手数料)の両方のことを指しています。 一般的には、前者のように貸し手が得る利益を「利息」、後者のように借り手が負担するコストを「利子」と表現します。 金利は通常、元本に対する1年間の利息の割合を「年利」として、%で表します。例えば「金利2.4%の3ヶ月ものの定期預金に100万円を預けた」場合、3ヶ月後に得られる利息は(税金等を考慮しないものとする)、100万円×2.4%=2万4000円ではなく、3ヶ月分の6000円となります。
単利と複利
金利による利息の計算方法には、「単利」と「複利」があります。単利とは、預入期間を通して、元本にのみ利息が付く計算方法のことです。複利とは、預入期間の途中に、元本にそれまでに付いた利息を加え、その合計額を新たな元金として利息を計算する方法です。複利によって得ることができる運用リターンなどを、「複利効果」といいます。 一般的には、元本に利息を加える期間が短い(1年複利より半年複利)、金利が高い、預入期間が長いほうが、より高い複利効果(より多くの利息が得られる効果)を得ることができます。例えば、100万円を以下の条件の定期預金に預けた場合、得られる利息は図表1のようになります。
図表1
固定金利と変動金利
期間を通じて金利が変わらないものを「固定金利」、期間途中に見直しなどがあって金利の変わる可能性があるものを「変動金利」といいます。当然ながら、固定金利の場合は、事前に利息や利子が確定しています。 しかし変動金利の場合は、金利の見直しによって利息や利子が変化する可能性があります。どちらが有利になるかの判定は、借り手か貸し手かのそれぞれの立場と、今後の金利変化の見通しによって、決することになります。