浜辺美波が明かす、意外すぎる「自分へのご褒美」 「六人の嘘つきな大学生」撮影を通して感じた事
――浜辺さんが演じられた嶌衣織というキャラクターについて、特に魅力的だと感じた点はどこでしたか? 最初に彼女のキャラクター設定や表紙のイラストを見たとき、私はすぐに親近感を感じました。物語を通じて、彼女の内面にある強さと、家族を思いやる優しさが特に心に響きました。 嶌にとって就職活動は、家族のためという強いモチベーションに支えられていました。その思いを軸にして、彼女の役柄を作り上げていきました。監督とも何度も話し合いながら、嶌の持つ優しさや強さをどのように表現するかを追求しました。最終的に、彼女の洞察力と人間味を融合させることに挑戦できたと感じています。
――嶌衣織は洞察力に優れたキャラクターですが、「人を信じる目」と「人を見抜く目」の違いをどのように考えていますか? 私は逆に、自分の目をあまり信用しないようにしています。以前は自信を持っていたのですが、あまりに自信を持ちすぎると「自分には人を見る目がある」と思い込み、それが誤解や慢心につながることもあるんだということに気づきました。 たとえば、詐欺に遭う方も「自分だけは大丈夫」と思っていることが多い気がしていて。だから私は、慎重に人を観察するよう心がけていますし、まずは少し疑ってみることも大切だと感じています。
――劇中では、仲間だと思っていた6人が1つの席を巡って競い合う展開が描かれています。撮影も極限状態で進んだと伺いました。 緊張感のあるシーンが多く、撮影を通して自分自身も追い込まれていく感覚がありました。でも、その環境だからこそ、キャスト同士の結束力が強まっていきました。劇中では対立しているキャラクターたちですが、現場ではお互いに助け合い、支え合いながら進めていく感覚がありました。この撮影環境ならではの緊張感とチームワークが、作品にいい影響を与えてくれたと思います。
――「誰が嘘をついているのか」という推理要素が多い作品ですが、登場人物たちのきれいごとではない人間性も描かれています。この作品を通して視聴者に伝えたいメッセージはありますか? 私が作品に出演させていただくうえで一番大事にしているのは「楽しんでもらえること」です。作品が心に残ったり、思い出になったり、純粋に楽しんでもらえたらうれしいです。 今回特に伝えたいのは、「人間は一面だけじゃない」ということです。人は表と裏があるわけではなく、いろんな側面を持っています。私のことも、表に見える一部分だけで判断されて「裏切り」とはあまり思ってほしくないんです。