JAL鳥取新社長「どの業務も必ず『安全』につながっている」過去最多2600人が入社
日本航空(JAL/JL、9201)は4月1日、グループ合同の入社式を東京・羽田の格納庫で開いた。過去最多となるグループ40社約2600人が集まり、閉式後は恒例となった折り紙ヒコーキ(紙飛行機)を飛ばした。 【写真】A350-1000 3号機が駐機された羽田の格納庫で開かれたJALの入社式 ◆「お客様の命につながることを決して忘れないで」 1日に就任した鳥取三津子社長は「JALグループを選んでいただいたこと、仲間として加わっていただいたことに感謝の気持ちで一杯」と述べた上で、今後重要なこととして「安全」と「お客様」を挙げた。 「今年こそは明るい年の始まりをと期待していたが、元日に能登半島地震、2日に516便の事故が発生し、心が痛んだ。この教訓を生かしていくために、人の命の大切さ、安全運航あってのエアライングループであることを皆さんと一緒に胸に刻みたいと思う。JALグループの仕事は、どの業務に関わっていても、必ず『安全』につながっている。その先にいらっしゃるお客様の命にもつながっていることを決して忘れないで」と語りかけた。 「いま行動しようとしていることは、お客様にとっての価値は何なのかを立ち止まって考えてほしい。進むべき道に迷いが出た時、見失いそうになった時は、お客様のことを一番に考えて、お客様に何がベストかを考えれば、必ず答えは見つかると思う。『安全』と『お客様』。その2つの視点を起点と考えて行動して欲しい」と述べた。 「未来のために、そして未来へ向けて一緒に働く皆さんと一丸となり、必ずこの会社が将来も必要とされる会社であることを胸に刻みながら一緒に進んでいきたい。ひとり一人の力が必要だ。一緒にがんばろう」と結んだ。 ◆大谷選手「どんな時も前向きに」 新入社員を代表し、JALグランドサービス(JGS)のキンチョウレウィンさん(39)が宣誓。2006年にミャンマーから留学生として来日し、大学院で学んだキンチョウレウィンさんは「子供のころからの夢であった航空業界で仕事ができること、JALグループで働くことが実現できてうれしい。母国と日本の経済発展に貢献したい」と誓った。 JGSはグランドハンドリング業務を担うグループ会社で、キンチョウレウィンさんは海外人材のサポート業務などに就くという。 新入社員を代表し、取材に応じた客室乗務員、三浦雄咲さん(22)は「男性客室乗務員が少ないことは重々承知しており、目立つ存在だと思うが、目立つことをプラスに捉えて、より多くのお客様と積極的に関わることで、より思い出深い、覚えていただける働き方が出来ると思い、JALを選んだ」と語った。 また、JALがサポートする米メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースに移籍した大谷翔平選手も「どんな時も前向きに明るく元気な未来を目指して頑張りましょう」とビデオメッセージを寄せた。 入社式の会場となった羽田の格納庫には、昨日3月31日に到着したばかりの次世代国際線フラッグシップ、エアバスA350-1000型機の3号機(登録記号JA03WJ)をはじめ、ボーイング787-9型機、737-800が新しい仲間たちを出迎えた。
Tadayuki YOSHIKAWA