巨人・菅野智之「35歳でメジャー挑戦」は遅いのか
巨人の菅野智之がメジャー挑戦を表明した。 【写真をみる】「菅野智之」を復活させた“名コーチ”とは?
「彼は、2020年にも渡米を試みましたが……」 とスポーツ紙デスク。 「コロナまん延で無観客になっていたため、各球団とも大赤字で、移籍市場も冷え切っていました。買い手はいたものの、納得できる金額ではなく、渡米を断念。今季は、チームがリーグ優勝を果たし、自身も最多勝のタイトルを獲得。失いかけた自信を取り戻し、満を持しての再挑戦です」
日本人投手は長持ち?
菅野は今月11日に35歳の誕生日を迎えた。そんな“ご老体”に値は付くのか。巨人にとどまった方が無難なのではないか。 「39歳までヤンキースで投げた黒田博樹のおかげで、メジャーでは“日本人投手は長持ちする”というイメージが定着しているんです」 とメジャー研究家の友成那智氏が語る。他にも、斎藤隆が月間最優秀救援に輝いたのは37歳のとき。大谷翔平が籍を置くドジャースと地区シリーズを争ったパドレスのダルビッシュ有も38歳で先発として活躍している。 加えて、 「メジャー1年目の今永昇太(31)が15勝と期待以上の成績を残したので、日本人投手の株が上昇しています。一方、今オフの渡米が既定路線だった西武の高橋光成(27)は0勝11敗と不調で、移籍が遠のいた。その代わりの人材が切望されている状況でもあります」(同)
「長期の大型契約は見込めない」
年を重ねはしたものの、前回より条件が整っているようだ。では、いかほどの契約が見込めるのか。 「35歳ではさすがに長期の大型契約は望めない。2年総額3000万ドル(約45億円)がベースで、競合球団があればアップする。少なく見積もっても1年1000万ドル(約15億円)。それでも巨人での今季年俸4億円をはるかに上回ります」(同) 他にもメリットがある。先のデスクいわく、 「地上波中継がほぼなくなり、巨人に居続ければ解説者として生涯安泰という時代は去った。大谷の報道を見て分かるように、これからは解説者もメジャー経験者が重用される。監督やコーチを目指すにしても、メジャー志向の選手が増えたので、経験者は尊敬されます」 「週刊新潮」2024年10月17日号 掲載
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