慣性モーメントを制する者はスウィングを制す!? 今流行りの“10K”の本質と「なぜ今10K?」の疑問をクラブデザイナーの松尾氏が徹底解説!
今年のドライバーは「10K」が話題。ヘッドの慣性モーメントが上下・左右合計で1万g・㎠を超えるという謳い文句だ。2024年7月号の「月刊ゴルフダイジェスト」では、慣性モーメントが極大化した、いまどきドライバーの新たな“飛ばし方”を考えている。「みんゴル」ではその一部を抜粋して紹介しよう。 用語をおさらい! Q.「慣性モーメント」って? A. 物体の“回りにくさ”を表す数値 慣性モーメント( MOI=Moment of Inertia )とは、物体の「回りにくさ」を示すデータ。この数値が大きいほど芯を外した場合にヘッドがブレにくいため、ミスヒット時に球が曲がりにくく方向性が安定する。「10K」ヘッドは、ヘッドの左右と上下の数値を足して1万g・㎠を超えたモデルのことを指す 【ヘッド上下・左右】 ヘッド単体での慣性モーメント。ヘッドの重心を軸に、それぞれ上下・左右方向へのブレにくさを示す 【ネック軸回り】 ネック軸、つまりシャフト軸に対する回転しにくさを示し、大きいほどフェースの開閉に大きな力が必要 【クラブ全体】 シャフトやグリップまで含めたクラブ全体の動かしにくさを示す。これが大きいほど振りにくくなる
「上下MOI」は残された最後の“未開拓ゾーン”だった
数値で進化を表現できる最後のアピールポイント 今年のドライバー市場では、ピンの「G430 MAX 10K」とテーラーメイド「Qi10 MAX」がヘッドの慣性モーメント上下左右合計1万g・㎠超えという「10K」を打ち出し話題をさらった。近年のドライバーの開発競争は、「AI」や「カーボンフェース」など各社さまざまな独自路線で進められてきているなか、突然大手外ブラ2社が「10K」という共通のキーワードを打ち出してきたのはなぜなのだろうか? 月刊ゴルフダイジェストでもおなじみのクラブデザイナー、松尾好員さんに聞いたところ、「“数値”でドライバーの性能を打ち出していくうえで、ここが最後のアピールポイントだからだろう」という。
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