久保建英の今季総括、スペイン人記者に訊くリアル評 「ベリンガムに次ぐ選手」から「残念」…分岐点は?【現地発コラム】
スペイン人記者が指摘「久保はその影響を受けて大きく苦しむことに…」
レカルデ氏は続けて今季を総括し、「シーズン最初の3分の1の久保は、ラ・リーガでジュード・ベリンガム(レアル・マドリード)に次いで2番目に優れた選手だったと思う。しかし、アジアカップが彼に多大な影響を与えることになった。シーズン半ばにチームを離れ、頭を代表モードに切り替えなければならないことはまったく簡単なことではなく、彼にとってそれはネガティブに働いた。その影響を受けて大きく苦しむことになったし、シーズン終盤に重要な存在になれず、決定的な役割を果たせなかったので残念だよ」と見解を述べた。 来季の去就については「私は残留すると確信している。今の彼にとってラ・レアルよりも良い場所など存在しないし、本人もそれを分かっていると思う」と明言した。 最後にレアル・マドリード移籍について、「もちろんその可能性もないだろう。レアル・マドリードには別のチームプロジェクトがあるし、久保もまた、レアル・マドリードではラ・レアルほど重要な選手にはなれないこと、そしてラ・レアルのプランが今の自分に非常に合っていることを自覚している。彼は若いので、今後ラ・レアルよりも大きなクラブでプレーする機会は十分あるはずだ」と言及した。 ラ・リーガのスター選手の1人に挙げられるほど幸先の良いスタートを切りながらも、不本意な形でシーズンを終えた久保はこの後、チームとともに日本に飛んで29日に国立競技場で東京ヴェルディと対戦し、さらに日本代表に合流する。
まだ休む暇はないが、現時点でパリ五輪参加の可能性はなくなっているため、おそらく過去1番ハードだったシーズンの疲れを、代表戦後にゆっくり癒せるかもしれない。 [著者プロフィール] 高橋智行(たかはし・ともゆき)/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。
高橋智行 / Tomoyuki Takahashi