桜花学園を破り初の全国4強「エースを守ることも自分の仕事」精華女子に欠かせない清藤優衣の献身性
■指揮官が見る清藤の成長
前日の3回戦に勝利したあと、大上晴司コーチは下級生の頃から得点源を担ってきた彼女の成長、桜花学園戦での活躍についてこんな話をしていた。 「自分だけが得点を取るという意識ではなく、本当に周りをよく見てチームメートを生かせるようになりました。ディフェンスに関しても目立たないかもしれませんが、やっぱり彼女のディフェンス力がチームの支えになっています。明日はスタッツに残らない部分での活躍にも期待したいと思います」 指揮官の期待どおり、清藤は仲間を信じ、ディフェンスでは相手のエースである阿部心愛(3年)に食らいついた。「自分がチームのエースという気持ちを持ってプレーしていますけど、相手のエースを守ることも自分の仕事だと思っています。先生からもその役目を任されてるので、今日も頑張ってディフェンスしました」。清藤は笑みを浮かべた。 創部初の全国ベスト4を成し遂げたが、目標はあくまで日本一。頼れる背番号4は「明日の試合に勝てばさらに新しい歴史が作れるので、メインコートの舞台を楽しんでプレーしたいと思います」と、準決勝の京都精華学園高校(京都府)でも笑顔を絶やさず40分間を戦い抜く。 取材・文=小沼克年
BASKETBALL KING