孫を世話する祖父母に「子守り代」を払うべき?孫のために「有給育児休暇」がとれる国も
祖父母に孫の子守りを頼むとき、お金を支払うべきなのか祖父母に孫の子守りを頼むとき、お金は支払うべきかーー。 【動画で確認】「児童手当」、10月分からこうなる 共働き家庭が増え、子どもの世話を祖父母に手伝ってもらっている家庭も多い。世話による「孫疲れ」「孫ブルー」などの言葉が生まれ、ネット上では、祖父母に「子守り代」を払うべきかどうかの議論がたびたび繰り広げられている。 それは日本に限ったことではない。特に保育サービス費用が高いアメリカでは、多くの人々がこの問題に直面しているようだ。 アメリカ・オハイオ州に住むパム・バーンズさんには3歳の孫がいる。娘夫婦に代わり、週4日面倒を見ている。子守りは1日10時間に及ぶ。バーンズさんは孫の人生に関われることを嬉しく思っているが、フルタイムで子守りをするには代償が伴う。 バーンズさんは孫の世話のために、「給料のいい」オフィスマネージャーの仕事を辞めざるをえなかった。娘夫婦はバーンズさんが無料で子守りを引き受けられないと分かっており、1日50ドル支払うことに合意したという。 家族に報酬について話すのは「少し気まずかった」というが、バーンズさんはこのお金を「私がキャリアを犠牲にしたことへの感謝の印」だと捉えているという。 「他の給料の代わりにしたいわけではありませんが、何かあったときの備えが必要でした」とバーンズさんは言う。 「ときどき孫をどこかに連れて行ったり、昼食を一緒に外で食べることもあるので、その際にそのお金を使っています」と続けた。 「娘夫婦を騙したり、多めにお金をもらったりはしたくありませんでした。でも、子どもを持ち、育てるということは出費が伴うのだと理解して欲しかったんです」 「自分の両親であれ、友人であれ、手助けをしてくれると言われても、タダでやってもらおうと思ってはいけません」 しかしアメリカでは多くの人が、祖父母はいつでも、いかなる状況でも、ボランティアで孫の面倒を見るべきだという期待を抱いている。 オレゴン州に住む、元人事専門家のジャニス・ボウルビーさんは、「義理の娘が彼女の友人に、子守り代を祖母である私に払っていると話したんです。するとその友人は、祖母がお金を受け取るなんて信じられないと言ったんです。とても傷つきました」と話した。 ボウルビーさんは、孫2人が学校に通い始め、フルタイムでの世話が不要になるまで、週75ドルで子守りを引き受けていた。昼食は用意されており、近所に住んでいたためガソリン代もかからなかったが、夫に先立たれたボウルビーさんにとって報酬があるかないかでは全然ちがった。