"大谷効果"で海外深耕なるか、伊藤園が重い腰を上げた
伊藤園(2593)がアメリカの大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースに所属している大谷翔平選手と「お~いお茶」でグローバル契約を結んだのには驚いた。この契約そのものが「大ホームラン」だ。 世界の主要紙に全面広告を出すなど、同社の力の入れ方は半端ない。同商品は今年35周年、同社も創業60周年。5月1日には「お~いお茶ミュージアム」を東京都港区に開設した。 国内シェアで推定4割弱を占める「お~いお茶」は、知名度こそ高いが、単価が長年上がらず苦しんできた。ただ、2024年5月期第3四半期累計(2023年5月~2024年1月)の決算ではタリーズコーヒーも含めて値上げ効果が出て、同四半期としては7年ぶりに過去最高益を更新している。 5月27日からは予約注文を受け付けていた2種類の高級緑茶(瓶詰375ミリリットル)の配送も始まった。価格は各3240円(税込み)。大量にさばく商品ではないが、ようやくブランド力を向上させようとの意思を感じる。 同社の海外売上高比率は10%強。この比率が上がれば上がるほど、2020年の最高値8590円の半値以下に沈む同社の株価も上昇しそうだ。 ※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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