七草粥ならぬ「七草餅」を知っていますか?「年始に買いに行きたい」1日だけしか販売されない、無病息災を願うお菓子
1872年創業の「たねや」(滋賀県近江八幡市)が、1年のうち1日だけ販売するお菓子をご存知ですか? 【写真】縁起の良い瓢箪(ひょうたん)型のお菓子です 和菓子は、季節の節目や行事と深い関係があります。たとえば5月5日「端午の節供」には、ちまきや柏餅が、厄除け、子孫繁栄を願って食べられますね。節供は1年に5日あり「五節供」と呼ばれています。 節供のうち、年明けの1月7日は「人日(じんじつ)の節供」。その年の邪気を払い、お正月料理で疲れた胃を休めるとも言われている「七草粥」をいただく人も多いのではないでしょうか。そんな1月7日にだけ、「たねや」で特別に販売されるのが見た目もかわいらしい『七草餅』です。広報担当者さんにお話を聞きました。 ──なぜ「七草餅」を作られるようになったのですか? たねやではさまざまな節供や四季折々の行事など、歴史と伝統に裏打ちされた「歳時菓子」を大切にしております。一年に一度しかない歳時の日にその日だけのお菓子を用意しており、「七草餅」は早春にいち早く芽吹くことから邪気を払うといわれる春の七草の強い生命力にあやかり、無病息災を願ったお菓子となっております。 ──具体的にはどのようなお菓子なのでしょう。 縁起の良い末廣がりの瓢箪(ひょうたん)の形に仕上げた七草餅は、みずみずしいこし餡と薄紅に染めた白餡を、七草を刻みいれた道明寺で包み、氷餅をまぶしました。 ◇ ◇ 実際に2023年と2024年の年始に「七草餅」をいただいた和菓子好きの人にもお話を聞きました。 ──七草餅はどのようなお味でしたか? 七草を入れた美しい道明寺の中には餡がたっぷり。フワフワ食感で優しい味がします。瓢箪型の和菓子が6個で「六瓢(むびょう)」、無病息災とかけています。初めてお召し上がる際には、封を開けた時にこの素敵な想いがわかる和菓子です。 ──健康に1年過ごせるように、七草粥のようにいただくお菓子なのですね。 「人日の節供」は、年間の無病息災を願っての"縁起物"七草粥を食べる日です。「七草餅」は「若い世代にも五節供の習慣を深めてほしい」との熱い想いが込められていると思います。 たねやさんの七草餅も和菓子店として、日本文化を残して発展させたいという気持ちなのではないでしょうか。私は七草粥を食べてから、たねやさんの七草餅を楽しみます。 ■たねや「七草餅」について 販売日:2025年1月7日 当日限定販売 価 格:6個入 1080円 日保ち:当日中 ※たねや全店と公式オンラインショップにて販売(店舗での事前予約可能) (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)
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